東京湾の海底土の放射性セシウムが7カ月で数倍増加
- 2012/05/14(月) 00:05:42
今日のヨミウリ・オンラインによれば、
「 東京湾の海底土に含まれる放射性セシウムが、昨年8月から約7か月間で1・5〜13倍に増えたことが、近畿大の調査で分かった。同大の山崎秀夫教授(環境解析学)は今年4月2日、荒川の河口付近など東京湾内の3か所で海底土を採取し、分析した。深さ1メートルまでの土に含まれるセシウムの量は1平方メートルあたり7305〜2万7213ベクレルで、昨年8月20日の調査結果(同578〜1万8242ベクレル)を3か所とも上回った。 海底面から深さ6センチまでのセシウム濃度(1キロ・グラムあたり)は321〜397ベクレルで、やはり8月20日の調査結果(75〜320ベクレル)を上回った。河川の泥にたまったセシウムが少しずつ東京湾に流れ込んでいるためとみられる。」
関東一帯に降った放射性セシウムを集積し、東京湾に注ぐ利根川の量より、太平洋による海水による希釈より大きかったために上昇したと考えられる。
従って、この傾向がプラトーに達するまで、この考えは適用できるので、今後も継続的な測定が必要である。なお、今回は大学の自主的な測定であったので少数箇所で詳細な全容はわからない。早急に国や東京都はもっと測定点を大幅に増やし、継続的に測定す必要がある。
それと同時に、東京湾で捕獲されている魚のすべての放射能測定を実施し、さらに将来も一定間隔で継続して測定を行うことも必要である。
大規模な検査が行われ、数値で安心が保証されない限り、東京湾で捕獲された魚を食べることは避けるべきである。
瓦礫焼却放射能汚染拡大で農産物輸入禁止の恐れ
- 2012/05/06(日) 20:38:56
現在日本からの農産物の輸入を全面的に禁止している国は24カ国になるが、貿易取引額の小さい国が多い。
貿易取引額の大きい、アメリカ、中国、EUなどは全面禁止を福島とその周辺県に限定している。汚染が低い地域の農産物に対しても政府の産地証明あるいは放射能検査証明書の提出を義務付けている国がほとんどである。
ところが、瓦礫焼却などにより、汚染は全国的に拡大してきている。福島原発からの放出もあるので関東地方ではその影響もかなりあろう。しかし,既に農産物の輸入停止になっているので関係ない。 問題は非汚染地域のため輸出できた地域の農産物輸入禁止が起こりえるということである。既にICRP2006による非常時対応の緩やかな基準時期は過ぎており、新基準の適用は当然であろう。
その時になって慌てふためいても、農地の除染など簡単にできない。その時は、もう元にもどれないことである。即ち、ルビコン川を渡ってしまうことである。原発事故から1年も経過したのに、放射能汚染とはどういうものか、思考停止状態に追い込まれ、絆の思想が何よりも優先している。太平洋戦争末期、連日空襲を受けていた子供の頃、青年団の若者が竹やり訓練をしていた光景を今でも覚えているが、現在も当時もあまり変わらないような気がする。
環境省の役人が考えたことか否かは知らないが、全土汚染政策は後もどりのできない破滅的な影響を政治家は知っているだろうか?知っていたら犯罪であり、知らない場合は勉強不足でありまた罪なことであろう。いずれにしても最大の被害者は農民である。
瓦礫焼却後の焼却灰の放射性濃度が問題でなく、放射性セシウムの再飛散が問題だと何度も書いてきた。瓦礫焼却後バグフィルターで捕捉されると考えるヒトが未だにいることは不思議である。
一般焼却炉はダイオキシンを分解できる800℃以上のものが普通になった。化学物資はそれくらいの温度で分解し、無害化するものが多い。一方、放射性物質は原子核反応であり1万度でも影響を受けない。セシウムの気化温度は678℃でで比較的低いが、融点は28.4℃と非常に低いのでちょっとあたたければ液体となりこのことが極めて気化し易いことに繋がっている。気化すればアボガドロ定数(6x10^23)という天文学的数となるので、どんなフィルターも通り抜ける。水(それぞれ、100℃と0℃)を思い出して考えていただければ理解し易いように思える。
この説明について物理学の元教授の書かれた良い文章があったので重複する部分もあるが、そのまま「 」に引用させていただきます。
「800℃では放射性セシウムは完全に気体状態になる。とくに問題なのは蒸気圧の高さである。蒸気圧とは、例えば、水は100℃で沸騰し、それ以下では液体であるが、100℃以下でも空気中に気体状態の水分が含まれている。通常空気中に含まれる水分を“湿度”と呼び日常生活に溶け込んでいる。これと同様に、バグフィルターの通過ガス温度約200℃でも放射性セシウムは100パスカル(1000分の1気圧)ほどの蒸気圧があり、これら気体状態の放射性セシウムはバグフィルターに捕獲されることはない。さらに、融点が28℃近辺と低いことは放射性セシウムの原子としての結合力が低いことを意味し、200℃ほどのバグフィルター通過温度では、仮に放射性セシウムが単体であるとした場合は液体であり、固体微粒子となる他の物質に比べて極めて通過しやすい。他の原子などと結合して、微粒子になるとしても原子の結合力が他の大方の金属等に比べて弱いために、大きい微粒子は形成しにくい傾向にある。一般のごみ処理用に設計されているバグフィルターでは、かなり大量に空気中に漏れていくことが予想される。」
追記:朝起きて読み直したらマリリンモンローの歌う「the river of no returnより、ルビコン川を渡るの方が適切と修正しました。
祝、今日、原発稼働ゼロ達成
- 2012/05/05(土) 00:46:56
福島原発事故から1年1カ月過ぎたが、被害は極めて広範囲に、また極めて多岐にわたっている。しかも、これから何十年から何百年にわたり続くであろう。更に健康被害は、これから徐々にますます深刻になっていくであろう。観光業の影響も、回復はなかなしないであろう。
総被害額は何百兆円になるであろう。
大型地震がまじかに起こることが予測され、原子炉も老朽化が激しく、しかもMOX燃料中のプルトニューム比率を高めてきており、ますます暴走しやすくなりつつある。
電力不足解消には極めて発電効率の高いガスタービン発電所の増設を急ぎ、将来的には地熱、風力、バイオマスおよび太陽光発電のような自然エネルギー型にもっていく決断を迅速に行うべきだ。
このようにひとたび事故が起これば大惨事至ることが判明したからには、原発は廃止すべきだ。
放射線影響研究所が100mSv以下の発がんを公表
- 2012/05/01(火) 00:22:49
本論文は英文誌(RADIATION RESEARCH 177,229-243(2012)に掲載された。論文の調査対象は広島・長崎の原爆被爆者および周辺地区の住民であり、期間は1950年から2003年までの53年間であったので、データ回収から掲載まで9年もかかっていることになる。
しきい値なしの100mSv以下の発がん性については海外で多くの論文があり、海外では常識である。しかるに、日本では政府や専門家が100ミリシーベルト以下の被ばく影響は明確でないと強調してきた。実際、福島原発事故後作られた中学校用教師用指導書を調べると「100ミリシーベルト以下の低い放射線量と病気との関係には、明確な証拠がないことを理解できるように教える。」教師に懇切丁寧にウソを教えることを指導している。
このように、ガラパゴス化した説を謳えることができたのも、我が国の放射線影響に関して影響力のある放射線影響研究所が認めなかったことによると思う。
今回、税金によって運営されている専門機関が公に認めたので、政府、地方自治体、専門家、教師も早速訂正する必要があろう。
今回の論文の要点:固形がんについて略記する
1)これ以下の被ばくなら安全というしきい値がないことを明確に示した。
2) 低線量被爆(0-200mSv<論文ではGy>)でも被曝量と固形がんの発症には比例関係が認められること(直線近似が成立すること)
3) 20歳で20mSv被ばくしたヒトが70歳までに癌になる確率は1%なので100人に1人になります。子供なら感受性が高いので2%くらになるかと思います。
ここで20mSvと書いたのは直接被ばくだけなので、食道や気管を介する内部被ばくもさけることができないので実際は足し算されることになります。
そのほか循環器系、呼吸器系および消化器系疾患の増加が原認められたが感染症に対する影響は認められなかった。
甲状腺エコー検査異常者は半年後に再検査を
- 2012/04/29(日) 20:10:38
放射線情報(スピーディほか)はすべて公開せよ!というタイトルで書きだしたが、書き終えたらむしろ、後半に書いた子供のエコー検査異常の半年くらい後に再検査をすべきに重点をおくべきと心変わりしたので副題のカテゴリーに仕分しました。
昨日ブログに、首長会議発足式で小政党の党首が「文部科学省に要求しても開示されないので、首長なら電力会社も頭が上がらないので頑張って欲しい」と話したので吃驚したと書いた。
ところが滋賀県知事が要求しても対象地区外だからといって開示してくれなかったとの記事を読んだ。琵琶湖の水は関西地域の水道水の供給基地であり、原発からも30キロ圏内という至近距離にあり、更に吃驚した。何故なら、福島原発事故ではその10倍も遠い300キロ以上離れた静岡茶から放射能が検出されたことを忘れてはならない。
しかし、よく考えれば、偉いヒトが頼めば開示するとかそういう話ではない。そもそも安全院や文部科学省が決める権限などない。国民の税金で運営され、国民への情報提供を目的に税金で構築されたものである。情報提供に関し、自ら判断する裁量はなく、全てを公開すべきである。というのは放射能から逃げるということは時間がすべてである。それを1年後に開示されても、放射能をさけるどころの話ではなく、被ばく量さへもわからなくしてしまったと言える。何故なら、半減期8日のヨウ素など痕跡すら残っていない。
ついでに書くと、昨年、ヨウ素131が最も大量に飛散した日のデータが1年も伏せられていたと聞いた。
しかも、放射性ヨウ素と放射性セシウムでは分布状況(2012年4月1日放送、NHKETV)が異なっていた。その番組で放射能濃度分布の精密な資料は入手できていないと福島県被ばく管理アドバイザーが話していた。それにもかかわらず、福島県民の行動記録から被ばく線量を算出した結果、94.6%の県民の被ばく線量は5mSv以下であり健康被害があるとは考えられないと報告した。この報告により福島県民をはじめ多くの国民が福島原発事故の影響はほとんどないものと安心した。
しかし、細かな地域ごとの放射線核種や濃度が分からない状況でどうして、県民の行動記録から被ばく線量を計算できたのか不思議だ。こんなことは小学生レベルの問題だが、疑問の声があがらないのが不思議だ。
何も健康不安をあおるつもりはないがエビデンスに基づいた考察がなければ将来の予測はできないことを強調したい。
むしろ福島県の子供に実施した甲状腺のエコー検査結果(4月11日ブログ参照、この時は1万人台だったが現在3万8千人となったが異常率はほぼ同じ)は実測値(しこり(結節)や濾胞の大きさ)なので、貴重なエビデンスである。
福島の子供の計測は被ばく後なので検定の比較対照にはなれないことは明白である。よって、放射性ヨウ素の低い近隣地域(例えば秋田)の子供1000人位のエコー検査を実施すべきと思う。影響があった3割位の子供について2年後では、余りにも間隔がありすぎると思う。予防の視点に経ち、半年くらい後に測定すべであり、2回目の測定後はその結果を基に次の測定時期を決められればと思う。
このことに関連してピース・フィロソフィー・センターのブログに松崎道幸医師が詳しくコメント(最下段のURL)されているのでお読みください。
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2012/04/blog-post_28.html


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