茨城県取手市の中学生に心電図QT延長者急増

  • 2012/12/27(木) 00:22:31

昨年9月頃、福島の高校生が体育授業中に心停止し、先生がAED(自動体外式除細動器)で心臓を刺激したが心収縮がないまま死亡したという記事を読んだ。
その時、房室結節のみならず心室筋の内向き整流型カリウムイオンチャンネルが放射性セシウムによる影響を受け、膜電位が浅くなり、脱分極しなくなったと想像した。
その後、そのような報道がないか注意を払ってきたが、新聞報道では見つからなかった。学童の突然死報告はインターネット上あるいは口頭での話は散発的にあり、それらを集計すればかなりの数になっただろうが母集団も当然増えるので考察はできなかった。また、AEDの使用の有無や心電図所見など細かな話に関する発信もなかったので関連性に関する考察もできなかった。

取手市の学校の心電図検査は小1および中1生で行われていることで、そのデータを市民グループで検討した結果は次のようであった。
「12年度に一次検診を受けた小中学生1655人のうち、73人が要精密検査と診断された。11年度の28人から2.26倍になり、中学生だけで見ると、17人から55人と三倍強に増えていた。
 また、心臓に何らかの既往症が認められる児童・生徒も10年度の9人から11年度21人、12年度24人と推移。突然死の危険性が指摘される「QT延長症候群」とその疑いのある診断結果が、10年度の1人、11年度の2人から8人へと急増していた。」

QT延長は心電図上の変化としては、房室ブロック(心房から心室への伝導遮断)のような劇的な変化ではなかったので、動物試験をしていた私は軽視していた。ところが、20年以上前だったと思うが、この変化が起きると刺激の伝導が伝わらなく、心停止が起き易いことが海外から伝わってきた。それで、新薬の場合にはこのQT時間を測定することが必須(参考資料1)になった。
QT時間は心拍数の影響も受けるので、動物の場合は心拍数で除してQTcを算出していた。
⇒朝読み返して調べたら世界的合意は随分遅れて2005年だったことがわかりましたので追加記載しました。
ICHとは日米欧医薬品規制調和会議の略称ですので、実質的な世界基準とみなせます。
非臨床試験ということは動物を使って、心筋収縮後の心室筋における電気生理学的な回復時間を測定しなさいと言う意味です。

もしこのQT延長が起きていれば、昨年体育授業時間中に亡くなられた方がAEDに無反応であった理由づけにもなるであろう。

取手市は松戸、東葛飾のルートにあり周辺地区より相対的に放射能も高いので、このような結果が得られる可能性は十分あると思う。

次の課題として汚染地区全ての中学生の心電図データを徹底的に解析してQT(c)時間を求めることである。これに影響あれば心停止が起き易いことを意味する。またQT(c)時間延長が認められれば、運動あるいは食事との関連性を調べることなど防止策上必要な手段も次々と考えられるだろう。
 
参考資料
1.THE ICH STEERING COMMITEE,2005, The Non-Clinical Evaluation of the Potential for Delayed Ventricular Reporalization (QT interval Prolongation) by Human Pharmaceuticals

http:www.ich.org/products/guidelines/safety/article/safety-guidelines.html

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