被ばくの影響は積算され、個人差、年齢差も大きい

  • 2013/09/15(日) 21:06:24

武田邦彦教授のブログ(参考資料1)を読んでいたら、「9/12の読売新聞社説で1ミリ・シーベルトへの拘りを捨てたいという社説を出した。その論旨は、「政府は、住民帰還の目安となる年間被曝ひばく線量を「20ミリ・シーベルト以下としている。国際放射線防護委員会の提言に沿った数値だ。」との記事であり、びっくりした。

20ミリシーベルトの値といえば、事故が起きた翌月の小佐古内閣参与は辞任された。其の時の記者会見で、福島の子供に年間20シーベルトまで被ばくさせることが如何にひどいことか、涙をだしながら説明されたことを思い出した(参考資料2)。

⇒私は大雑把に妊婦とゼロ歳児は10倍、子供は5倍感受性が高いと覚えている。このような妊娠時とか年齢差による感受性差があるのに無視したとしても、将来病気になって表面に表れてしまう。

このことに関連するが、自民党の河野太郎議員のブログ(参考資料3)に文科省調査によると年間20ミリシーベルトは危ないとの記事<下記「」)があった。

「文部省が委託した財団法人放射線影響協会「原子力発電施設等放射線業務従業者等に係る疫学的調査」(平成22年3月)によると食道がん(p=0.039)、
肺がん(p=0.007)、肝臓がん(p=0.025)、非ホジキンリンパ腫(p=0.028)、多発性骨髄腫(p=0.032)で、累積線量とともに有意に増加する傾向が認められる。
その増加は累積10−20ミリシーベルトから現れている。以下略

つまり年間20ミリシーベルトどころではなく、累積で10ミリシーベルトからこうしたがんにより、健康に影響が出ているということを、文科省の調査が示している。」

⇒もう半世紀以上も前から放射線の生物影響は累積するとの考えが世界主流である。
文科省は、年間20ミリシーベルトを主張してきたが、自らの委託調査は、その数字は安全ではないとしている。」

⇒このエビデンスは世界各国で共通認識されてきた。
「ところが報告書は、異なる対象者について実施した別の調査では、喫煙者(及び喫煙本数1日25本以上の者、年間総喫煙量30パック以上の者)の割合が、累積線量とともに増加していたとしている。
そのため、今回の調査で、食道や肝臓、肺のがんが累積線量とともに有意に増加していたのは、喫煙等の生活習慣が関係している可能性も否定できないと結論づけている。」

⇒このようにして同じエビデンスからガラパゴス化した解釈が生じた。なお、現在ICRPの正式見解になっているとしたらICRPの上部団体のトップが日本人だからその在任中の一次的現象のように思える。

チェルノブイリ事故から5年後ウクライナにおいてチェルノブイリ事故に関する基本法が制定されたが、私の考えにほぼ合致していた。

日本でまもなく制定される原発被害者支援法は事故経験を経たウクライナの基本法の考え方を活かした法律にすべきと思う。

             参考資料
1.武田邦彦ブログ  http://takedanet.com/2013/09/post_b916.html
2.エビデンスに基づく考察
 http://sakuradorf.dtiblog.com/blog-date-201104.html
3.河野太郎ブログ http://www.taro.org/2011/05/post-1013.php

汚染水対策や廃炉は世界の英知を集めよ

  • 2013/09/07(土) 23:47:06

東電社長が英語で汚染水対策について発言されたので本来は歓迎すべきであるが、その内容があまりにも実態を把握していないのには吃驚した。

例えば、汚染水は原発前の港湾から外海に出ないという主張があったが、あまりにもお粗末に思えた。
何故なら港湾の海水量の44%は1日で外海の海水と入れ代わっていること。タンクの排水管は直接に外海に流れていることは航空写真でも撮影されていること。そのほか配管の隙間などを介して流失あるいは地下水がそのまま海水ルートがあるかもしれない。こういうことから福島沖の海水のセシウム濃度は2年半経過後あまり低下してないことが計測されている。以上のことは私でも知っているエビデンスであり、何も知らないヒトには真実知るまでの間は効果があろう。しかし、知っているヒトには逆効果しかもたらさないであろう。

この件から、日本に滞在していたフランス人ジャ−ナリストが東電はウソつきと思っていた。しかし、最近になって、単に無知・無能に過ぎないと思うようになったとの記事を読んだ時、なんと失礼なことと思った。
今回の件で其の記事に納得してしまった。

日本は福島原発の問題を国際社会から隠そうとしてきが、欧米メディアが一斉に報道するようになり、最近では、外国人は原発事故の深刻さを日本人よりも良く知っている。特に海に汚染水を流し続けているのだから、もはや日本だけの問題ではないということになっている。

 アメリカでは福島原発について、日本政府に任せていては不安だから、アメリカ政府が解決に乗り出すべきだと、オバマ大統領に直訴するための1億人の署名運動が始まったそうです。
1億人は無理としても何千万人の署名が集まればアメリカも動かざるを得ないと思う。

人類が初めて経験する原子炉のメルトスルーという事態に対して、汚染水対策のみならず、廃炉までの作業は今までの経過から、東電も政府も無理であろう。世界の英知を集めるほかに手段はないと思う。全ての実態を明らかにし、地球を救うために世界が協力するしか道は残されてないであろう。
人類の新しい時代の幕開けになることを期待したい。

なお、数時間後2020年のオリンピック開催国が決まる。しかし、選ばれても選ばれなくても7年後の日本の選択はひとつしかないであろう。決まった場合でも開催前に甲状腺がんをはじめ多種のがん、免疫不全に伴う各種疾患日、心臓病、糖尿病、発育不全、白内障など多発し、結局返上に至る可能性が高いと想定される。従って、今回の結果に一喜一憂すべきではない。

米海兵によるカリフォルニア地裁裁判の争点は被ばく知識差だ

  • 2013/08/24(土) 09:33:31

朝早く目覚めたので、米海兵による裁判の争点について考えていたら、東京電力は被ばく影響「がんをはじめとする放射線による影響は100mSvを超えると激増し、発生リスクにしきい値(閾値)はなく100mSv以下も起こる」を知っていたのに知らせなかった、即ち「ウソ」を伝えたので米兵は被害を受けたが訴状の根幹だと思う。

しかし、放射線被害に関する根本認識が日米で異なっていたら、ウソを言ったことにならない

放射線安全論で国民を洗脳してきた原子力村の専門家はこのことについて、裁判で堂々と反論し、争うべきだ。

原発事故後を振り返れば、事故後まもなく開催された講演会後の質疑で、T大の放射線専門家(東電の役員が絶賛していたヒト)は、聴講者からどこまで安全であるかの問いに1000mSv/時間と答えたので吃驚した。しかし、聴講者から疑義が出なかったので更に吃驚した<もっともこの映像はアップ後、翌日には削除されたが>。

今でも100mSv/年間まで安全と信じている日本人は多い。ところが、世界標準は100mSv/生涯(外部被ばくだけでなく内部被ばくも含めて)である。

そして、ヒトでは放射能によって奇形児が産まれないことが原爆後の観察で証明されたと専門家がメディアを通じて報道している。
ところが原爆後ダウン症の赤ちゃんを産んだ場合には、国家で補償をしていた。賠償をすることは日本の国が因果関係を認めたことであり、このことは国会議事録にも載っている。

またチェルノブイリの被爆地では健康な子供がほとんどいない町もあるという報告は最近もたらされたのに、無視されている。福島事故による最大の問題は遺伝的影響による後世代への影響であると私は思っている。
ところがヤマトシジミというチョウの奇形が報告されるや、研究費を迅速にカットされてしまった。チョウの場合には人間とのギャップは大きいが世代交代は早く遺伝的影響を安価で、迅速に行えるのにカットされた。

放射線影響研究が暗黒時代に入ったのは、省庁再編で原子力の推進母体である科学技術庁が文部省と合体し、文科省となったために、原子力村に支配されてしまったように想像する。

このように日本人の被ばく影響の認識が世界の規準とかけ離れ、日本の専門家が沈黙している中では、外圧を頼りに裁判で決着をつける以外に残された道はないように思える。
今まで被ばく安全論を唱えてきた専門家は逃げることなく、反論していただきたい。

トモダチ作戦に従軍した米艦隊員の訴状―紹介

  • 2013/08/19(月) 06:34:39

夜中に目覚め、眠れぬままいろいろ考えていた。福島県近くのゴルフ場に落下した放射性物質はフクイチ由来しか考えられないのに司法判断は無主物であると判決した。原発事故責任者を問う裁判も恐らく何も問われないだろう。やはり日本国内の司法権の及ばないアメリカの判決に期待するしかないと想像し、米艦ロナルド・レーガン乗組員らの損害賠償請求裁判の状況を調べた。そしたら「銀河系宇宙人のブログ」にサンディエゴ地裁への訴訟の翻訳文(参考資料1)が見つかり、読んでとても参考になったので紹介するしだいです。

本訴状を一読して強く印象に残った点だけ略記します。
本訴状の対象は東電ですが、その社員、その代理人および従業員も記載されていた。
被告は福島原発の真実の状態に関して、不正確で誤解を招く情報を故意に、かつ責任を放棄するごとくアメリカ海軍省を含む社会全体に広めた。
東電は低線量被ばくであってもヒトの健康に危害があること、また実際の放射線量を正確に報告することが重要であることを知っていた。
 
<この記述に関連して米国の環境省(EPA)は原子力による放射線をヒトの発がん物資と分類していること。被ばく量が100mSvを超えると癌発生リスクが激増することはほぼ世界的に認められている。がん発生リスクにしきい値(閾値)はなく100mSv以下でも発生する。

がん以外にも「低レベル放射能は有害。多くの放射線研究の多岐にわたる研究の結果、生命に危害はないとする閾値は存在しないことが明らかになった(参考資料2,3,4)>

司法判断がどうなるか予測できないが、少なくとも妊婦や赤ん坊などについてはかなり低い値が採用される可能性は大きいと思う。

現在日本政府、自治体、専門家、メディアはタバコなどの比較から低線量被ばくをほとんど問題にしてないが、本判決によっては一挙に変わる可能性があろう。
更に反原発運動より強いインパクトを及ぼし、原子力発電所廃止につながるであろう。何故なら、これら賠償金の支払いにより電気代が何倍にも上がれば代替エネルギーが圧倒的に安価となり、変わらざるを得ないであろう。
また日本のみならず、フランスのような原子力依存度の高い国にも多大な影響を与えるであろう。 

なお本訴訟文では2012年12月の訴状なので8名ですが、2013年3月に他の26名が二次訴訟を行った。更に現在準備中のヒトを加えれば100名を超えるとのことである。

参考資料
1)  http://ginga-uchuu.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-d326.html
2)  http://rense.com/general95/no-safe-dose.htm
3)  http://www.sc.edu/newsarticle.php?nid=5214#.UKjmkvma6X
4)  http://www.washingtonsblog.com/2012/11/mega-review-of-42-studies-even-the-lowest-level-radiation-is-damaging-to-human-health.html

次世代スパコンは「京」の100倍速でなく、量子コンピュータを

  • 2013/05/11(土) 21:28:44

次のプロジェクトとして、「京」の100倍速のスパコンを1000億円で開発する計画が浮上したということであった。

「京」は事業仕訳の対照になり、有名になったスパコンである。巨大な建物が必要なのでゼネコンのために作られたプロジェクトではないかと揶揄され、事故を起こした福島1号機の発電量の2割もの電力を消費するモンスターともいわれた。 しかし、瞬間的でも世界一を達成できたので面目だけは何とか保てたということであろうが、既に世界3位になってしまった。

もう昔になるが第五世代のコンピュータ開発が工業技術院を中心として国家プロジェクトとして始まった時、従来にない人工知能を有するコンピュータの開発<結果は失敗したが、其の時の要素技術を育成できれば、決して無駄にならなかっただろう。しかし、プロジェクトリーダは世界一の性能を達成したと目的を変えてしまった。この方針転換が、その後のテーマ選択の間違いに至ったと思う。>ということで、世界のコンピュータ関係者に脅威を与えた。
しかし、「京」の100倍のスパコンを開発する計画に世界のコンピュータ関係者で脅威に思うヒトがいるだろうか?

というのはコンピュータ関係では、ムーアの法則ともいわれる1-2年で性能が倍に向上するという状態がずっと続いてきた。6,7年もすれば100倍になってしまうので、結局「京」の繰り返しにすぎず、1000億円を使う価値はないと思う。

わが国でも既に既存の改良ならば電力消費の極めて少ないタイプとか特徴があれば少しは脅威を与えるであろうし、しかも投資額もはるかに少なくて済むであろう。しかし、私は画期的な製品こそ未来の日本を開くものと思う。

それは、量子コンピュータの開発であり、世界のコンピュータ関係者の思いでもあろう。

わが国でも1年半ほど前、国立情報学研究所の山本喜久教授らが、超小型で新しいタイプのスーパーコンピュータを 実現する計算原理を考案した。
それは、光を利用して計算する「量子コンピュータ」の一種で、計算結果を導く時間を大幅に短縮し、 手のひらサイズのスパコンが実現する。 しかも、現在のスパコンで年単位の時間がかかる計算をわずか1秒以内でできる。このような素晴らしいプロジェクトが進行中なのでそういうところに更に研究費を加算すれば、研究は加速するであろう。

また2カ月前にはNTTと東北大で、磁場を使わず電子スピンの向きを変えることに世界初成功とかのニュースがあったので、本研究の量子コンピュータへの有望な技術のように思えた。

4年ほど前になるが大坂市大の伊藤博士らは量子コンピュータ・量子情報処理技術の開発には安定な有機ラジカル分子の利用が有効である事を初めて実験的に示し、新規芳香族化合物の量子コンピュータへの利用を考えた。

そのほかまだまだ有望な研究テーマは一杯あるだろうし、優先順位も私にはわからないが1000億円あれば、ほとんどのテーマの研究を遂行できそうに思える。

放射能から脱線してしまい失礼しましたが、スパコンについても、新聞情報からだけから評価するヒトと私の意見は異なりますのであえて書きました。

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