祝、福島健康調査に市民、研究者、医師による検討チーム発足

  • 2013/02/02(土) 10:32:03

昨日の毎日新聞によれば、「県民健康管理調査」について、内容や透明性に問題があるとして、タイトルのような独自の検討チームを発足させるための初会合を3日に開くとの記事があった。

「福島県民調査室」による調査に関する県の指名した専門家による検討委員会が約1年半にわたり秘密裏に準備会(秘密会)を開き、議事録から内部被ばくに関する記述を削除して公開するなど不透明な運営が次々と発覚している。これらの報道が公開されると今度は貝のように口を閉ざして、昨年4月以降の甲状腺検査結果がホームページから削除され、一次検査で425名の陽性者が出たのに二次検査の修了者は38人しか報告されていない。

福島の子供の甲状腺がんの検査状況は単に日本の問題ではなく、世界の甲状腺専門家から注視されているのに、誰も知ることができない。この異様な状態にオーストラリアらの小児科医カルディコット博士も来日し、日本の政界、メディア関係者と会おうとしたのに、その会見場に来たのは海外のテレビ局しかななく、目的を達成できなかった。
アメリカの甲状腺学会の会長であり、コロラド大学病院の内部分泌部門長であるBryan Haugen博士にカルディコット博士の来日報告と福島の現状を報告したら、同博士の回答{ }は次のようであった。

{カルディコット医師の評価について同意するとして、「子どもにこれほど多くの甲状腺結節と嚢胞が見られるのは、それが事故の直後だというだけに驚くほどだ」「この事実が広く知らされてないということ」にも驚くとした。彼はさらに「超音波技術は今日非常に正確になり、20mm以下の嚢胞は生体検査の必要はないが、固形の甲状腺結節は5mm以上であれば行う必要がある」と述べた。
ホーゲン博士は「チェルノブイリのあと、放射線医師は被曝線量を測定し、何人の子どもが結節を持ち、何人が癌になったかを調査し、放射線の子どもへのリスクを計算した。チェルノブイリでは多数の甲状腺結節が発見された、しかし、フクシマの結果はさらに多くの嚢胞のあることを示している。大きな違いではないか」と注意を促した。}

私たちは21世紀の情報社会に住んでいるのに、国境なき記者団はパプアニューギニアより日本の情報公開が遅れていると判断した。
福島県民の被ばく調査にしても協力者は5人に1人しかいないことも如何に信頼されてないかがわかるであろう。
かかる状況下にあって、下記{ }ニュースは明るいきざしであるう。

{「放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会」と名付け、メンバーは国会の事故調査委員会委員を務めた医学博士の崎山比早子(ひさこ)さんや阪南中央病院(大阪府松原市)の村田三郎副院長ら10人。宗教学者として原発事故を巡る問題に積極的に発言している東京大の島薗進教授も加わる。中略
市民・専門家委員会の会議は公開で行う。問い合わせは環境NGO「FoEジャパン」(03・6907・7217)。【日野行介】}

日本の報道自由度が22位から53位に急落、国境なき記者団声明

  • 2013/01/31(木) 17:28:57

急落の理由は福島原発情報アクセスがほとんどゼロ状態になったことによる(参考資料1)。
日本人である私でも、最近原発情報入手が極めて困難になってきていると思っていたら、世界のジャーナリストは事態を冷静にみていて、日本の評価を前年の22位から一挙に31番も下げ53位とした。この原因は原発報道の完璧な遮断に気付いたからである。
なお、53位より上位にはアフリカのボツアナやインドネシアの隣のパプアニュウーギニアなどもある。日本のジャーナリズムに働く者は報道の自由に関してはパプアニューギニア以下であることを自覚すべきだ。

日本における原発報道の手際良い、完璧な遮断遂行能力には、ナチスドイツの情報大臣であったゲッペルスもお墓の中で、自分より上手だと舌を巻いて感心しているのではなかろうかという比喩まであった。このような完璧な遮断の達成は電力業界だけでなく政・官・財・司法・メディア・学識経験者など何万人ものスクラムによってはじめて可能になったであろう。

原発報道に関する完璧なブラックアウトは世界の原子力村に住む人々に対し、もう原子力事故はどんな過酷な事故が起きても怖くない、日本を真似て行動すれば済むと自信を与えたかもしれない。
しかし、太平洋戦争の大本営報道を聞いて育った世代から見れば 、そうはいかないと思う。太平洋戦争でも初期を除いては連戦連敗だったのに連戦連勝だったと信じ込ませ、沖縄が陥落してからは一人一殺と唱えて竹やり訓練までに至った国民性、それから記者クラブ制度のようなメディアの一体化組織も日本固有のものであり、他国が真似することは不可能であろう。

なおニューヨーク州立大学のKarl Grossman教授(核問題に精通したジャナーナリスト)はフクシマから放射性物質が大量に放出され、また今も放出され続けているので、日本だけでなく世界中の多くの人々が犠牲になるであろうと述べた(参考資料2)。

参考資料 
1.Press Freedom Index 2013
http://en.rsf.org/press-freedom-index-2013,1054.html
2.Nuclear Hotseat #85: Journalist Karl Grossman Reveals 40+ Years of Nuke Media Manipulation
http://enenews.com/journalism-professor-goebbels-would-smile-in-his-grave-to-see-how-nuclear-establishment-handled-fukushima-disaster-audio

原発事故による健康被害はチェルノブイリより早く、心配者が増加中

  • 2013/01/30(水) 08:20:05

東電による放射線汚染水の海洋投棄についての記事は漁業者の了解が得られれば放出するという記事でありながら、具体的な放射性物質の種類とそれらの濃度と容量も、何倍に薄めて放出するか触れてなかった。即ち、報道における基本事項の5W1Hがなかった。
日本のメディアはもはやジャーナリズムとしての機能を有していないと言えよう。

そこでグーグルのインターネットの検索にかけたが見つからなかった。これではエビデンスに基づくブログなど書けないと、あきらめて、「ずくなしの冷や水」さんのブログ(リンクの上段から8番目)を読んでいたら次のタイトルと説明があった。

「福島第一原発事故による健康被害は想像を絶するものになりつつある。」
「東京都が2013/1/28発表した人口動態統計によると、東京都の2012年の人口自然増減は、調査開始以来初の減少となった。平成24年の1年間の自然増減(出生と死亡の差)は2,025人の減少、社会増減(他県との移動増減)は53,686人の増加だった。東京は、福島第一原発事故による避難者もいて人口流入が大きいにもかかわらず、つまり、出産年齢にある女性は増えている(少なくとも減っていない)はずなのに、出生数が減少している。
これは、バンダジェフスキーの言うとおり、原発事故に伴う放射性物質の影響によって、出生率低下、死亡率上昇が進行し始めたことにほかならない。」
同ブログを読まれる方の検索ワードをみると「放射能」と「健康被害」の合計で毎月5割近い伸びを示している。しかも、最近は、抽象的な「健康被害」ではなく、突然死、急死、心筋梗塞などの具体的、深刻な疾病の語彙が増えている。」

ということで、最近メディアからは福島の放射能による健康被害は軽微だと言う論調が主流である。それにも拘わらず、国民の間には健康被害を心配するヒトが着実に増えていることがわかる。

ヒトが生まれることと死ぬことは隠せないエビデンスと書いてきた。その意味で人口統計は最も信頼のおける資料といえる。

最近(2012.3.29、参考資料1)の東京都の人口推計によれば平成32年(2020年)まで増加を続け、その時の人口は1335万人と予測されている。人口移動分があるので精査する必要があるが、昨年度25万人の減少に加速度が付けば昨年がターニングポイントの年だったといえるだろう。

参考資料
http://www.toukei.metro.tokyo.jp/kyosoku/ky12rb0001.pdf

三号機は水蒸気爆発か核爆発か

  • 2012/08/13(月) 13:56:41

三号機は単なる水素爆発でなく水蒸気爆発か核爆発をしたことは、内外の核専門家の発言より間違いないであろうし、誰にでもわかる証拠(最下段に記す)もある。
また先日の東電ビデオでは吉田所長が水蒸気爆発の可能性を言及したので、専門家からの発信を待っていたが情報が全く出てこないので、不本意ながら素人の私が書かざるを得ないと思った。
書く前に、念のため、まず国会事故調の報告書を流し読みしたが三号機の爆発が何であるかの記載が見つらなかった。事故が起きた場合は事故の全容を正確に把握することが、第一のステップであろう。これがおろそかになっては原因究明もできないであろう。そのためかヒトのやり取りに重点を置く、エビデンス重視から外れる報告書になったような気がする。事故の正確な実態把握が第一であり、それに最大限の努力をすべきだったのに残念に思った。
そのほか特に今回の場合、通常の事故委員会活動にプラスして4号機プール問題の特別部会を設置して現状の問題点と今後の対策も提議すべきだったと思う。というのは首都圏に住む少なからずのヒトが、地震と同時に4号機プールのことに不安を持っていると思う。

被ばく対策についての現状はセシウム対策しか考えておらず、他の核種は考慮外といっても過言ではないであろう。もし三号機の爆発情報が推定されていればそれに伴う核種の飛散分布状況から対策も可能であろう。Ag-109)に中性子が衝突して原子核に取り込み放射性銀(Ag-110m)ができるので昨日書いた放射性コバルトと同じようにできる。
銀の融点は962℃で沸点は2162℃なのでコバルトより低い。銀がどこに由来か興味あったが核燃料からくるとのことであった。銀は中性子を吸収し易いので原子炉で使われているとの記述もあった。
放射性銀はベータ崩壊する時、同時にガンマ線も放出し、その半減期は250日である。

放射性銀が最も高濃度検出された地点は原発から5km離れた双葉町でその濃度は8万3千ベクレル/kg(土重量)であったが、福島県各地、茨城県東海村、水戸市などでも計測されている。飛散ルートは少なくとも3月14日と21日の二つのルートが有力である。

局所的核爆発を想定させる証拠
1. 核燃料棒の被覆管にはジルコニウムが使用されている。このジルコニウムは通常放射線を出さないが、高速中性子が原子核内に入ると放射線を出すジルコニウムに変化する。またこのジルコニウムは高温に強く沸点は4409℃である。3月11日以降、放射性ジルコニウムが高崎市に設置されたCTBT放射性核種探知観測所において観測された。
2.銀は誰でも知っているように放射線を出さない。ところが高速中性子が核内に入ると放射性銀(Ag-110m)に変身する。放射性銀が崩壊すると元の銀にもどるのではなくカドミウムになってしまうのが問題だが、量的に問題ない可能性もあろう(計算が必要)。
3.放射性銀や放射性ジルコニウムが検出されたということはキュリウムやプルトニウムのような危険なα線核種が一緒に飛散している可能性が高いことを意味し、その意味でも、爆発後の飛散状況の開示は重要だった。
書きだしたら、次々浮かんできて長くなってしまったが、証拠とは、要するに高速中性子を放出できることと、5千℃近い高温状態を達成できるのは核分裂しかないということである。

モザイク縦割り行政の弊害を断て−その1

  • 2012/05/26(土) 09:24:35

チェルノブイリ原発事故時、気象庁は定期的に放射性セシウムとストロンチウムを測定し、公表していた。
細かな測定法は知らないが、ベータ線を出すストロンチウムでは分離が必要であり、その期間は約1週間かけていた。そして測定結果は公表していたので、沢山の引用資料が存在する。
ところが、以下書くことは今回の福島原発後、得られた情報(多くのインターネット)に基づいた私の考察であることを予め了承いただきたい。

福島原発事故が起こって1カ月も経たないうちに、気象庁の職員がストロンチウムの測定をすることができなくなった。理由は気象庁の放射能測定予算の管理は文科省が握っていることだった。しかし、あまりにも非常識との代議士からの要請で何とか測定だけはするようになったが、測定結果はほとんど公表されなかった。これでは、何のための測定かわからない。
気象庁のデータというものは何より継続性が大事なので、文科省の都合で恣意的にコントロールすべきでない。これこそモザイク縦割り行政の弊害といえよう。

しかも、この時期に、ストロンチウム90の測定方法も変更し、分離測定に1カ月もかかる複雑な方法を、この測定方法こそ、最も正確なものであるとし正式に採用した。このことにより民間企業が測定する道をほぼ閉ざしたとみなすこともできよう。
また原発事故という緊急事態時には精度よりスピードであり、多数のサンプルを迅速に、安価に多くの機関で測定できることが重要であるのに、まさに逆の動きでもある。

放射性ストロンチウムは原子炉の中ではセシウムと同じくらいの比率(6%)で存在するので、セシウム同様幅広く飛散したはずである。ただし、ストロンチウムはセシウムより水に溶けやすいので雨雲などへの移行は多く、降雨とともに多く降り注いだように思えるが、実測データがほとんどないのでよくわからない。
ストロンチウム90の主流失ルートは冷却水に溶け、海に流出した量が空気中に放出された量よりはるかに多いと想像している。
しかし、海水の場合、海流や表層や海底近くとか別れていてなかなか均一濃度にならないので流出量の計算も難しい。

ストロンチウムの生物的半減期は50年と長く、物理学的半減期も約30年と長い。したがって、セシウムの生物的半減期約100日と違って、引き算は無視できるので、年々足し算で累積されていくと考えるべきである。従って、ストロンチウムの影響は年々徐々に高まってくるものである。
放射性ストロンチウムはベータ線を放出し、近傍にある骨髄を被ばくし、造血組織に影響を与え、白血病の原因にもなる。

半世紀前、焼津市のマグロ漁船<第五福竜丸>がビキニ岩礁で水素爆弾により被ばくした。この時、被ばくを受けるや直ちに母港に逃げ帰った。この時の被ばくではストロンチウムが一番問題になったようである。被ばく量は多かったが、すぐ逃げ帰ったので、死者は船長だけで済んだ。もし操業続けていたら大惨事になるところであった。なお、当時の生存者もおられるので貴重な証言もお聞きできると思う。

現在、放射性ストロンチウムの問題は無視されているがそれでよいだろうか?
放射性ストロンチウムに関して、ただ一つの良い動きは、歯科医を中心に乳歯などの歯の保存運動である。しかし、起こってしまった後の因果関係の立証用であり、わびしい気持ちを禁じえない。

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