生涯線量100ミリシーベルト食品安全委員会評価について

  • 2011/07/27(水) 17:52:59

部会では自然放射線および医療用放射線を除いた生涯線量を100ミリシーベルト(直接および内部被ばくを合算)が妥当とした。生涯100ミリシーベルトを年間にどう振り分けるかは政府の仕事と述べている。
100ミリシーベルトを各年度均一に配分するならまったく問題ない。しかし、部会を立ち上げたのはそろそろ枠を超えそうなので予め幅を広げておきたいという風に思えた。
そうならば、このような答申は世界初であろう。いかなる背景で出てきたかわからないのでコメントも難しい。

今回の評価を始める前の記事では子供を考慮すると書きながら、全く考慮してないどころか最大の被害者をゼロ歳児にしたものと言えよう。

以下小学生でも計算できるので具体的に説明する。
●被ばく期間:考慮なし
仮に寿命80年としたらゼロ歳児が最も累積線量が多く、もし年間10ミリシーベルトも浴びたら10年後からは限界に達してしまう。必ず汚染地域から出ていかなければならない。移動したくなければ年間1.2ミリシーベルトのところで過ごせば生涯の被ばく量は96ミリシーベルトで過ごせる。
一方、70歳のヒトは年間10ミリシーベルト浴びても寿命を終えることができよう。

●年齢別感受性差:考慮なし、今回はアメリカのJ. W. Gofman <“Radiation and Human Health”, Sierra Club books(1981)>
を参考に勝手に下記のように考えた。2歳5倍 2-7歳3倍、7−20歳2倍とし20−30歳1倍、30−40歳1/2倍、40−50歳1/4倍50-60歳1/10倍60歳以上1/50とする。
上記数字の細かな点については異論があるかもしれない。しかし、細胞分裂の盛んな細胞ほど放射線の障害が大きいことを否定する専門家は世界にいない。
よって、多少数字を変えたとしても本結論は変わらない。

生まれたばかりの赤ちゃんは10ミリシーベルトの環境で2年間過ごしたら100ミリシーベルト浴びたと同一であり、2年間で汚染地域から出なければならない。
一方、40歳以上のヒトは年間10ミリシーベルト浴びても100歳になっても汚染地域からの移住の必要はない。

年齢差が混在した国民の食品の基準を設定するとき、同一の基準で満足させることは不可能であろう。

従って、子供用の厳しい基準と大人用の緩い基準の二つ作るより解決の手段はないであろう。厚生労働省がどのような案を出すか見てみたい。
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上述以外にややこし問題がある。半減期の短い放射性ヨウ素は考慮しなくて良いので放射性セシウムだけを問題にすれば良いだろうか?
さらに魚介類からのストロンチウムの吸収が心配されるが分析もほとんどされてない。高放射能粒子であるキュリウム(腸管吸収もある)、プルトニウムおよびアメリシウムの肺への取り込みも心配されるが測定もほとんど行われていない。まだまだ問題が山積されている。
<引用はご自由に>

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