福島県民健康調査は疫学統計集計が目的?

  • 2011/09/12(月) 22:57:07

昨日と今日の2日間、福島医大にて国際専門家会議「放射線と健康リスク−世界の英知を結集して福島を考える」が開催された。
公開された会議目的は、福島県民の健康リスク問題を正しく評価し、今後予定される県民健康管理調査事業を支援すると同時に、新たな国際放射線安全防護に資する方策を考えることであり、日本財団主催だが、笹川財団も協賛した。

参加者は国内外の専門家約40人とのことであったが、参加者は高齢者が多くて老人親睦会のように思えた。
Ustreamで放映された7セッションの内2つだけで後は見る気がなくなった。

広島・長崎原爆や・チェルノブイリ原発事故(8700mSv被ばくして助かった人達のスライドはあったが、燃料棒が飛び散ったのではるかに低い線量で死亡した幼児もいるかもしれないが説明はない;この項については別途論理的考察をしたい)、また放射線の基礎知識の話はustream向け聴講者に話されたとしか考えられなかった。更にはセンセーショナルな週刊誌記事から受ける精神的ストレスの悪影響の話しまであった。
福島原発だけが当然最近のできごとだが、空気中へ放出された量の多くは海上(陸へ放出した分だけを公表済み)へ放出された筈だが、どれくらいの量かの質問に対し、来月くらいには報告できるとの返答だったので随分ノンビリしたものだと思った。

内部被ばくは空気を介する気道被ばくだけしか考えてなかった(観た範囲)。一番問題になる飲み水や食べ物による経口被ばくは無視されていた。また核種もストロンチウムもプルトニウム、キュウリム、ウランの言及はなかったようである。

年間被曝量が20ミリシーベルト以下の低被曝量は危険がないものであり、人
々がむやみに恐れさせないよう、専門家は正確な情報を発信する必要があるとのことで放医研研究員が各地方でミニ集会までも開き、活発に情報宣伝活動しているとのことだった。
要するに福島はチェルノブイリとは全然違い、健康上の心配は無用と言いたいように受け取れた。

ヒトの全DNAの構造がわかり、ゲノム科学が日進月歩の時代に住んでいるのに、未来指向のない「世界の英知を結集して福島を考える」の出だしだった。

聴き終えてから福島県民というか被ばく者の立場に立って考えればがん治療において最も重要なことは早期発見である。この視点に立てば現在は多種類の癌マーカーが知られており、血液で簡単に調べられる。被ばく線量や症状などから心配される場合はスクリーニングに取り入れるべきと思う。

疫学上の視点にたてば早期発見をせず、癌患者が発生するにまかせる方が数は正確に把握でき統計処理も正確に行えるだろう。しかし、一方では核種、被ばく線量、食道を介しての内部被ばくの把握不備があり、現状のままではとてもではないが後世の評価に耐えられない。

「世界の英知を結集して福島を考える会」の会が発足したのだから今後軌道修正をかさね、被ばく者に対する十分な配慮をした上で、後世に残れるような業績を残して欲しい。

⇒昨晩は疲れていたので、今朝起きてから各所で若干の修正をした。

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