米国科学アカデミー学説を否定する御用学者

  • 2011/12/24(土) 17:41:47

今日の東京新聞によれば、「低線量に被ばくの健康影響を議論する政府の作業部会は12月22日、年間放射線量20ミリシーベルト(mSv)未満の地域を居住できるという報告書を細野大臣に提出した。このまとめ役は100mSv以下では健康への悪影響は確認されてない主張することで知られた長崎大学の長滝名誉教授と東京大学の前川名誉教授である。」

上記新聞報道を読んでびっくりした。平時における日本の法律でもあり、世界の標準でもある1年mSvに違反する環境の恒常化政策である。

この幼児20ミリシーベルト(mSv)/年被ばくは小佐古東大教授の辞任に発展したのみならず、ノーベル賞授章医師団によるニューヨーク市での緊急声明をはじめとする世界中の関係者から非難の声があがった。

何故なら放射線による影響はしきい値なしの直線関係にあるというのが世界の常識である。このことについて、米国科学アカデミーは、「放射線被曝には、これ以下なら安全」といえる量はないという内容のBEIR-VII(Biological Effects of Ionizing Radiation-VII、
http://dels-old.nas.edu/dels/rpt_briefs/beir_vii_final.pdf
を報告しているので多くの方に読んでいただきたい。

更に原子力発電を推し進める立場にある、国際放射線防護委員会(ICRP)でさえ、しきい値なしの直線関係説を今日では認めるようになった。
我が国だけが、広島・長崎の原爆説を根拠にしても、この根拠には二つの致命的な欠陥があると世界ではみなしている。即ち、精密な調査は原子爆弾投下から数年後から始まったことと、原爆後の中心地と周辺地区の区分けは近接し過ぎであったために対照群を少し離れたところから選ぶべきという問題である。

住民が20mSv/年まで許容と言うのが直接被ばくかだけか、内部被ばくまでを含むのか新聞報道だけではわからないが、仮に直接被ばくだけとすると2μSv/時の線量のところにも住むことになる。赤ちゃんの場合5倍の影響があるので、大人の100mSvに相当する。

更に空気中に漂う埃を肺に吸い込むことや、飲料水や食物を介する内部被ばくも避けられず、内部被ばくの影響は同じシーベルトでも数百倍の影響が考えられるので、このような環境で住むということに国際社会から批判が湧き起るのは当然であろう。

批判を受けるだけなら言葉の問題であるが、実害を最も受けるのは生まれたばかりの赤ちゃんである。無事に成人式を迎えることができるという自信を本当に持っていたのだろうか?

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