大飯原発稼働に際して、安定ヨー素剤の事前配布を

  • 2012/07/02(月) 07:17:28

大飯原発の再稼働は首相官邸前の10万人を超える自発的に起きた市民の反対デモにもかかわらず動き出した。これについては政治と市民運動という複雑な要素の絡む問題なのでここでは触れない。

次に大飯原発再稼働に際して私が最も問題にしたいことは活断層の存在が無視されたことである。無視された原因は電力会社からの提示がなかったからのようであるが、同原発に対する活断層の存在は一部地震専門家によって提示されており、審査当局は提示がなかったから知らなかったでは済まされないのは明確である。要するに安全審査委員会とは儀式の一つに過ぎないので、あってもなくてもよい存在のように思える。
それより、シビア・アクシデントが起きたら、その事業会社を破産させ、社長には個人の全財産を提供させる法律を作った方が効果的であるように思える。しかし、あまりにも大きな問題なので、これ以上は述べない。

今回詳しく書きたいと思ったことは、福島原発事故での失敗に基づく提言が無視されたことについてである。

原子力安全委員会の防災専門部会被ばく医療分科会は2012年2月24日 、原発事故の際に甲状腺被曝(ひばく)を防ぐ安定ヨウ素剤の服用などについて提言をまとめた。福一原発事故の教訓から事故発生後の配布では間に合わない可能性があることから原発から50キロ圏内では各家庭への事前配布を提言した。

安定ヨウ素剤の服用は放射性ヨウ素を被ばくする前に服用しなければ効果がないのは原理からみても当然であり、原発近くの住民には事前配布しておくのが世界の常識であった。
世界の常識から遅れてしまったが、それでも福島事故の教訓に改善が図られて良かったと安堵していた。ところが、大飯原発圏内住民にまだ安定ヨウ素剤が配布されてないとのことを聞いてびっくりした。
家庭に事前配布するか保健所などに備蓄しておくかは、費用の発生もない。やろうという意思があれば即実行可能である。それなのに、このもたもたはなんということだろうか?
一事が万時という、福島事故の教訓はほとんど生かされてないのが実態のように思える。
同じ過ちをくり返したら、私たちはもはや人間という資格すらないであろう。

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