「メルトダウンの連鎖」NHK番組の感想

  • 2012/08/05(日) 12:09:53

本来は自然放射線と人工放射線について書くつもりでしたが、昨日15時NHK第一で15時から放映された番組を観て、感銘したので忘れないうちに、その時の感想を書くことにしました。

放送は国会事故調や様々な調査報告より、私ははるかに価値が高いと思った。
実際現場で必死に働いた300人もの人達の話を無記名で聴取し、問題点を詰めた点が良かったと思う。
この番組を聞いた内容は、現在の原発に直ちに検証すべきものがある。技術的な事故原因を徹底的に解明し、現在の原発稼働の前に、改善を計るべき点を徹底しない限り、再稼働しても福島原発の再現が容易に起こるであろう。

本番組から原子炉に関係した3つの問題点と住民被ばくにも関連する放射線放出の正しい開示の問題があると思ったので順次要旨を書く。

●格納容器への水の注入問題に派生して生じた問題で、緊急時に格納容器に直接水を注入できなかった問題である。
格納容器内に直接水を注入する場合、格納容器内の圧力を低くする必要があり、これを行えるのがSR弁である。2号機にもSR弁は8個もあったが、どれか一つ作動すれば目的を達せられたが一つも開かなかった。この原因について外部の専門家は、格納容器内の圧力が異常に高くなったために、バルブを開けるために送り込んだ窒素ガス圧力より高くなった可能性を指摘した。こんな根源的ミスがあるなど許し難いことである。同種の原発は26基あるので、徹底的に解明し、例えば600(具体的数値は専門家が決めるべき)キロパスカルまで窒素圧をあげるとか至急対策をとるべきである。

●格納容器のベントの問題である。
ここまでくると住民への被害が避けられないが、格納容器の爆発より後処理を含め格段に被害を低減できると思う。2号機の自動弁が開かなかった。この場合の問題点は耐震基準がS,B,Cの3基準あるうちの一番軽い規準のCランクになっていて、直径5cmの管がコンプレッサーから弁まで70mあることだった。このように軽い耐震基準ではどこかで窒素もれは十分起こりえるだろうが放射能が高いためか検証もされてない。
そうこうしているうちに3月15日朝6時頃、750キロパスカルあった圧力は高い音とともに突然ゼロになった。この時、蒸気のようなものすごい量の白い煙が出たので、格納容器のどこかが壊れたとみなされ、この時大量の放射性物質が排出されたと考えることは自然である。
このことを防ぐにはベント用の配管も耐震基準をSクラスに変えるべきである。
放送ではなかったがベントで直に放出すれば被ばくするので、海外では水槽(?)のようなものを通して放射性物質を吸収させてから排出するので、わが国も改善すべきである。

●3号機の水素爆発の問題
今度はロジスチックの問題である。要求したバッテリーが2ボルトのものが届けられたが必要なのは12ボルトだった。それで間に合わず3号機も爆発に至ったようである。
このような基本的なことで間違いが起こるのは10万年に1回などという想定が間違いの根源であり、原発事故はいつ起こるかもしれないという前提で常日頃から備えるべきであり、テレビで紹介のあったアメリカの州ではロジスッチクサポート隊は原発事故はいつ起こるかもしれないという観点で、常時応援体勢を備え準備しているとことだった。
日本は国土が狭いし、アメリカの州のような独立性はないし、県レベルでは小さすぎて効率性が悪すぎる。
東日本と西日本の2か所に自衛隊の化学防護隊か原発支援隊のようなものを作れば、ヘリコプターですぐ直行できるし、しかも一機で10トンの荷物は運べるので、原発ロジスチック隊の創設は自衛隊に作るのが最も効率的に思える。

●放送では触れてなかったが、放送を聴いて、15日朝6時の2号機格納容器破損に伴うルートを探してみたが私のメモでは3月15日朝6時ごろ2号棟と4号棟の屋根が相次いで壊れたと書いてあった。テレビで聴いた格納容器破損と屋根の破損は同時だったのだろうか?化学常識からは格納容器から外にでてから、水素爆発は起こるはずなのに、格納容器の破損から水素爆破に至る過程がよくわからない。当時水素爆発が相次いだのでアナウンサーか私のどちらかが間違えたかもしれないが。3号機だけプルサーマル型なのでアレバ社の専門家はいたはずだが、いつの時点で退却したのだろうか?この時の損傷は弁が飛んだとか僅かだと想像するが、3月21日3号機格納容器内爆発では大きな損傷があったとおもう。この時の放出ではいわき市の海上をかすめて南下した後、茨城県鉾田市に上陸し、阿見町、千葉県柏市および松戸市を通り東京まで達した。これら地域ではそれ以前に降下した総量を超えるフォールアウトがあった筈であるので報告を待っていたが待ちくたびれて、そのうちに忘れてしまった。3号機の複数の損傷箇所や東葛飾地域を襲ったプルームについて触れた報告は公表されたのだろうか?
個人が調査するなど限界があり、またその問題情報に集中できるわけでもない。今からでも大量に放出された時の飛散データはスピーディのデータとともに国民にいつでも見れるような形で開示すべきだ。

現在多くの国民が再稼働に反対しているのは福島事故の検証が不十分であり、云い知れぬ不安をもっていることが根源にあると思う。

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