核融合実験炉からの高速中性子の制御はできない

  • 2013/03/05(火) 21:15:32

タイトルの言葉を正確に書けば「核融合実験炉で発生する中性子のエネルギーは、原発・原子炉で発生する中性子エネルギーの10倍なので、それを防ぐ方法がない事が問題」という文です。岐阜県土岐市の核融合研究所が取り進めようとしている重水素実験において、放出される高速中性子の危険性について、ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊元教授が多治見市長あての手紙に書かれたとのことです。

ブログに書きたいネタはいろいろあるが、戦線を広げては終始がつかなくなる思いがあり、原発事故後は放射線被ばくを中心に書くように心がけてきた。
しかし、どうしても本記事を書きたいという思いがあった。それは本主張が2002年ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊先生がされたということです。

海外なら住民に被害の恐れがある場合には、著名な専門家が発信することはよくあることです。ところが、日本ではほとんどの場合において、専門家は住民と国の利益が相反すれば国にマイナスになるようなことに対しては沈黙する。発信するのは自分の研究領域が影響を受ける時ぐらいしかないであろう。

今回の原発事故において一例をあげれば、細胞膜は最外殻電子が一個の金属であるナトリウムイオン、カリウムイオンはそれぞれ独自のチャンネルを有するのに同じ一価のセシウムは専用のチャンネルが存在しない。従って、3者の細胞膜通過に関しての差は明らかであるにもかかわらず、今回の原発事故後、電気生理学者の発言を聞いたことがない。また遺伝学者、ゲノム研究者、生化学者からの発言もなきに等しい。
このような最近の現状において、著名な物理学者が住民のために声をあげたことは画期的な出来事であったので書く次第です。

中性子被ばくといえば、東海村での作業員が多量のウランをバケツに入れたために臨界反応が起こり、放出された中性子により作業員が死亡したことは周知のエビデンスである。
従って、10倍も速い中性子に被ばくすれば大変な事態になろうことは誰でもわかる。
また、特に今回は、東日本大震災の復興予算を使ってやろうとする便乗式であり、ドロナワ式に見えるので、実にケシカランことだと思う。

実験をするなら何より安全性に配慮すべきなので、ヒトが影響を受けないような場所で行うべきだ。また地震国日本で核融合実験を本当に安全にするごとができるか検討すべきだ。不適切ならば、日本でなく、海外すれば済む問題だ。
核融合エネルギーを目指してわが国も半世紀以上前から基礎検討を重ねてきたがほとんど進展がなかった。今ではフランスが一番(2011.9.11ブログに書きました)進んでいると思うが。それでも、まだまだ実用化には長い年月を要するであろう。

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