次世代スパコンは「京」の100倍速でなく、量子コンピュータを

  • 2013/05/11(土) 21:28:44

次のプロジェクトとして、「京」の100倍速のスパコンを1000億円で開発する計画が浮上したということであった。

「京」は事業仕訳の対照になり、有名になったスパコンである。巨大な建物が必要なのでゼネコンのために作られたプロジェクトではないかと揶揄され、事故を起こした福島1号機の発電量の2割もの電力を消費するモンスターともいわれた。 しかし、瞬間的でも世界一を達成できたので面目だけは何とか保てたということであろうが、既に世界3位になってしまった。

もう昔になるが第五世代のコンピュータ開発が工業技術院を中心として国家プロジェクトとして始まった時、従来にない人工知能を有するコンピュータの開発<結果は失敗したが、其の時の要素技術を育成できれば、決して無駄にならなかっただろう。しかし、プロジェクトリーダは世界一の性能を達成したと目的を変えてしまった。この方針転換が、その後のテーマ選択の間違いに至ったと思う。>ということで、世界のコンピュータ関係者に脅威を与えた。
しかし、「京」の100倍のスパコンを開発する計画に世界のコンピュータ関係者で脅威に思うヒトがいるだろうか?

というのはコンピュータ関係では、ムーアの法則ともいわれる1-2年で性能が倍に向上するという状態がずっと続いてきた。6,7年もすれば100倍になってしまうので、結局「京」の繰り返しにすぎず、1000億円を使う価値はないと思う。

わが国でも既に既存の改良ならば電力消費の極めて少ないタイプとか特徴があれば少しは脅威を与えるであろうし、しかも投資額もはるかに少なくて済むであろう。しかし、私は画期的な製品こそ未来の日本を開くものと思う。

それは、量子コンピュータの開発であり、世界のコンピュータ関係者の思いでもあろう。

わが国でも1年半ほど前、国立情報学研究所の山本喜久教授らが、超小型で新しいタイプのスーパーコンピュータを 実現する計算原理を考案した。
それは、光を利用して計算する「量子コンピュータ」の一種で、計算結果を導く時間を大幅に短縮し、 手のひらサイズのスパコンが実現する。 しかも、現在のスパコンで年単位の時間がかかる計算をわずか1秒以内でできる。このような素晴らしいプロジェクトが進行中なのでそういうところに更に研究費を加算すれば、研究は加速するであろう。

また2カ月前にはNTTと東北大で、磁場を使わず電子スピンの向きを変えることに世界初成功とかのニュースがあったので、本研究の量子コンピュータへの有望な技術のように思えた。

4年ほど前になるが大坂市大の伊藤博士らは量子コンピュータ・量子情報処理技術の開発には安定な有機ラジカル分子の利用が有効である事を初めて実験的に示し、新規芳香族化合物の量子コンピュータへの利用を考えた。

そのほかまだまだ有望な研究テーマは一杯あるだろうし、優先順位も私にはわからないが1000億円あれば、ほとんどのテーマの研究を遂行できそうに思える。

放射能から脱線してしまい失礼しましたが、スパコンについても、新聞情報からだけから評価するヒトと私の意見は異なりますのであえて書きました。

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