国連科学委員会は原発事故による「福島の子への健康影響は低い:年月が証明

  • 2013/05/28(火) 23:27:05

福島原子力発電所事故による放射性物質の拡散が周辺住民の健康に与える影響について、国連科学委員会(UNSCEAR)がまとめた報告書案が27日、明らかにされ、今日の新聞に載った。

それによれば、「年齢グループごとに全身や甲状腺への被ばく線量を推計。いずれも線量は低いため今回の事故による放射線で健康に悪影響は確認できず、今後も起こることは予測されない」と結論づけた。

ところがヨウ素131の被ばく量に関する正確なデータは私が調べた限りでは見つかってない。もし測定されたデータがあるならば、隠すことなく公表すべきである。

内容的には先に世界保健機構(WHO)が述べたこととほぼ同じである。前者は科学者、後者は医療関係者による厳正な判断によると受け取られ易いが、どちらも原子力利用推進機関である国際原子力機関(IAEA)および放射線防護委員会(ICRP)の関係者とも重複している。従って、4者は原子力利用促進機関という点で同じ穴のムジナである。その立場から見た願望を述べているように思える。

実際、チェルノブイリ事故2年後、WHOは小児甲状腺がんが起こらないと宣言した。それから10年以上経ってから6千人もの多数が癌になったので、遂に認めざるを得なかった。即ち、がん発症者が真実を証明してくれた。見込み違いをしたということはそれなりの推定条件の間違いによって持たされたと思われるが其の説明もなかった。

何故このようなことが起こるかというと、ICRP理論が誕生したのは半世紀以上前の、DNAの構造もわからない時代に、人間全体をひとつの均一な袋と単純化し、均一に影響を与えるとして生まれた古典的理論がベースであった。そのために現代の生物学の知識とはかい離した存在になってしまったこともあろう。

更に放射性物質が体外から、照射し被ばくする場合と、体の中に取り込まれた放射性物質による被ばく影響では被害の程度は全く異なることをほとんど無視していることが理論上の最大の欠陥である。
α線だけは4倍に換算することによりあたかも考慮しているように装っているが実際は細胞内のどこに位置しているかで変わり、4倍の係数ではかなりの過小評価になっている。更にベータ線では体外と体内の差は全く考慮していない。ECRR(欧州放射線リスク委員会)によれば内部被ばくの影響は外部被ばくの300-1000倍も大きい。

被ばく影響に関してもICRPとECRRではこのように大きな違いがあるが、ECRR派のBusby博士が2年前来日された時、欧米の被ばく裁判で自分は40連勝中であると話した。このことから欧米においては従来の外部被ばく説から内部被ばく説重視に変わってきたことを物語るであろう。

しかし、ヒトが生まれることと死ぬことは隠ぺいできないエビデンスなのでこれを指標に福島原発事故における被ばく影響の大きさを判断することが最も合理的であろう。
その期間は事故が起きてから5−15年の間に必ず明らかになるであろうと信じている。
従って、早ければ後3年、遅くても後13年の期間が証明してくれるので後は待つだけで真実は明らかになるであろう。

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