放射性セシウムによる心停止の理論的考察の紹介(プロロ−グ)

  • 2013/07/16(火) 12:50:55

2011年秋、福島の高校生が体育授業中に心停止し、先生がAED(自動体外式除細動器)で心臓を刺激したが心収縮がないまま死亡したという記事が新聞に掲載された。それを読んだ時、房室結節および心室筋における内向き整流型カリウムイオンチャンネルが放射性セシウムによって影響を受けたためにAEDによる効果が表れなかったのではないかと想像し、ブログに書いた。

7月14日学童の心電図QT間隔(Q波は心室が収縮を始める時の小さな波でその時点からT波の消失までの時間です)延長問題で話題になった茨城県取手市で臨床家による市民への講演会を聴講した。講演後、演者と次の会話をした。

「カリウムイオンとセシウムイオンのシーベルト値を基に比較するのは間違いであり、カリウムイオンチャネルを周期律表で2まわりも大きいセシウムイオンがうまく通れる筈がない。何故ならカリウムイオンチャンネルを1まわり小さいナトリウムイオンは通れない。実際、久留米大学生理学教室によれば1まわり大きいルビジウムが60%台、2まわり大きなセシウムが15%という記憶がある。事故後2年間生理学者からの提言を待ったがなかった。従って、生理学分野ではないがその領域に近い循環薬理学をやってきたものなので、自分が調べざるを得ないように思うと話したら、期待していますと言われた。」

20年以上も実験から離れ、後期高齢者になった自分なので重い気分も半面あったが、日々第一線で頑張っておられる開業医の先生に少しでも役立つ情報を提供できればとの強い思いで始めたら、すぐに日本語による素晴らしい考察(参考資料1)が見つかりました。

24ページにもわたる長文の考察でありますが、Bandazhevsky博士の体重50Bq/kgの内部被ばくで、8割以上の子供に心電図異常(参考資料2)が起きてしまうかについて、最新の生理学の知識を元にその可能性について考察しております。非常に謙虚な方で様々な気配りもされた上で、この考察の発表がこれ以上遅れては被ばく者の役に立たなくなってしまうという危機感から、この時期での公表に至ったようです。

結論は
「極く微量(体重当たり、50bq/kg)のセシウム内部被ばくで、心臓の刺激伝導路の機能障害が起き得る可能性が高い(但しいくつかの仮定条件があるが)。
QT延長症候群を引き起こしているメカニズムは、最新の医学知識と矛盾してなく、そのほかの疫学調査との整合性もある。」

上記の結論から導きだされた突然死を防ぐための生活上の注意点
「現行の放射性セシウムの食品基準値100ベクレル/kgを10ベクレル/kg以下に引き下げるべきだ。」<低いようだが福島県庁食堂では更に低い1ベクレル/kgなので知識のあるところは既に対応済みか>

参考資料
1.  http://blogs.yahoo.co.jp/geruman_bingo/8557672.html
2. http://radionucleide.free.fr/Stresseurs/smw-Galina Bandazhvskaya.pdf

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