原発からの放射性物質汚染水の流失防止に日本の総力を結集せよ

  • 2013/08/27(火) 13:01:45

福島原発事故から2年半が経過した頃になって、高濃度汚染水の大量流失が明らかになり、急に、世界のメディアから関心を持たれることになった。
報道される度にお粗末な対応が次々に明らかになってきた。経費節減で安くあげようとする行為が逆に経費増をもたらし、被害を大きくし、その都度信用も落としている。
海外のメディアからも東電の評価は落ちる一方だが、同時に日本の信頼性評価もそのたびに落としているとみなすべきだ。

東電は、努力したポーズを示してから、結局海に流さざるを得なかったというストリーを作れば納得してもらえるという、うがった見方さえもできてしまうほど場当たり的なひどい対応と思える状況にもなってしまった。

この考えのよりどころは海に捨てれば、太平洋にある膨大な海水で速やかに薄まるから心配ないとの考えであろう。
実際、原発事故後、愛人問題で有名になった原子力安全・保安院のスポークスマンは記者会見で「海水中に放出された放射性物質は潮流に流され、拡散していく。 魚とか海藻などの海洋生物に取り込まれるには相当程度まで薄まる」と話した。今でも原子力村関係者の基本的スタンスがこのようなものであれば、つじつまの合わない対応にも納得がいく。
ところがこの太平洋の膨大な海水で薄まるとの考えは、均一になるまでの時間を無視した実際起こりえない話である。何故なら太平洋の水が完全に混ざり合うまでに専門家は1000年かかると見なしている。

海に流失した放射性物質は海流にのって、深いところの海水とは混じらず、帯のようになった状態で、あまり薄まらずに4年前後にはアメリカ西海岸に到達すると海洋学者は想定している。

カレイドスコープ氏のブログ(参考資料1)によれば「ドイツのキール海洋研究所のシミュレーションでも同様の結果が得られているが、より具体的なのは、西海岸、特にバハカリフォルニアで日本の10倍の濃度になる、と結論付けたことです。」

海産物には生物濃縮もあり、魚は回遊するし、実際の影響評価は複雑であると思うが、海洋研究専門家から「福島の汚染水で太平洋は終り」とまで酷評される状況になったことは深刻に受け止めるべきだ。

しかも、この予測は今回の流失問題以前に出された結果であり、今回の福島からの流失報道を受けキール研究所では現在スパコンで、再度シミュレーションをやり直しているそうです。その結果が出れば一層深刻になることは明らかである。

海外の投稿者の論調もたったひとつしかないこの地球の生態環境の破壊は人類の生存に直結する問題であり、謝ったり、賠償で済む問題ではない、後世代の人類の生存にかかわる極めて厳しい問題と深刻に受け止められている。

多くの日本人は放射性物質の海への流失の影響の大きさを知らないが、これから白血病や糖尿病が多発してくればわかってくるであろう。しかし、其の時では遅過ぎる。

過去は変えられないが、未来は変えられる。太平洋の民でもある日本人は太平洋をこれ以上汚染させないように、一刻も早く、全身全霊を尽くすべきだ。これこそ、原発事故を起こした私たちの世代が我々の子孫のみならず、沿岸の諸国の子孫のために尽くすことのできる唯一の残された道であろう。

そのためには直ちに、国主導で原発事故復旧対策チームの担当大臣を決め、組織を作り、優先順位をつけ(例えば除染作業や三陸の漁業復興を延期しても、放射性物質の流失が続けば住めないし、漁業も再開不可能だ。多量の汚染水放出で作業員が近づけなってしまえば東日本の広範囲な地域が無人の地となってしまうであろう。)
福島原発を中心とした5−10km圏内の土地は買い上げ、汚染水保管タンクは全てステンレス製を用いて、溶接することはいうまでもない。また海側と山側と原発周囲はすべて遮断壁で囲むべきだ。

これらの費用で何十兆円使っても新たな流失を食い止めることができれば、後世代への惨事の損害との比較において、結局安いものにつくであろう。

           参考資料

1.  今回の流失報道前の計算、現在スパコンで再計算中なので更に悪化が予測される
http://financegreenwatch.org/jp/?p=35244
2.  ユーチューブですが、会話は英語のみです
West Coast of North America to Be Hit Hard by Fukushima Radiation

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