謎に満ちたストロンチウム90の朝日新聞報道

  • 2012/07/25(水) 18:27:48

今日朝日新聞一面にストロンチウムの報道があったということで話題になっていた。朝日新聞を購読してないので、何か問題になったかと聞くと大丈夫という話のようであった。

昨年3月末、カリフォルニア州で福島由来のストロンチウム90が空気立法メートル当たりベクレルで測定されていたことを記憶していた。今頃になって、なんで一面で報道されるのかさっぱりわからなかったので、インターネットで調べた。

なんと昨年の4月のデータでびっくりした。どういうわけか最も大きい値が出るであろう、福島、宮城がなく、一番多く降下したであろう3月については一部だけの測定のためか、文章でもふれてない。

現在、国民が一番関心があるのはシラスやワカサギのような骨ごと食べる魚に含まれるストロンチウム90の濃度であり、単位はベクレル/kgで表示されるものである。
昨年秋ごろホタルイカにストロンチウム90が多く含まれるという報道があったが、ストロンチウムは水に溶けやすく、原子炉内では6%も存在するので、冷却水中に溶け、海水汚染が一番心配されている核種である。現在、三陸沖の魚の水揚げは活発化に向かっている。従って、福島県沖の海水のストロンチウム90の濃度については非常に注目されているところである。
海水が汚染されれば、魚の骨への蓄積が心配になる。ストロンチウムの生物的半減期は50年と長く、セシウムのような生物的半減期100日とは全く異なり、排出効果は期待できないとみなされる。
従って、毎日3ベクレル体内に取り込まれれば、年間では約1000ベクレルとなり、それ以降の取り込みも足し算で蓄積されていくので、長期間摂取による影響は大きい。

それゆえに今は摂取する食事中の放射性ストロンチウムに注目すべき時期である。今頃、昨年4月の降下量を報道するとはピンボケも良いところであり、謎に満ちた理解が困難な報道であった。

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  • 2013/10/27(日) 15:36:55

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この記事に対するコメント

おやおや、そりゃお偉いことで。
ちなみにFinkelらの実験は総計32万Bqなのであしからず。
人体の職業上曝露と比較したい人が、一気に局所注入するなんてありえないでしょう。常識的に。
そもそもあなたが解釈しているような実験なら、論文として公表されるわけがない。

  • 投稿者: -
  • URL
  • 2012/08/11(土) 23:27:23
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名なしさんへ

私は発がん性試験データは数多く見てきました。Finnkelらはどんな方かはか知りませんし、論文もみておりませんが、ひとつだけはっきりいえることは発がん試験の経験のない方であることは間違いないといえます。またアポトシスのメカニズムが働くこともうっかりされたかと思います。

参考にならないとは、はたまた素人みたいなことを。
注入というのは究極的な内部被曝形態です。直接、生体機能の最終経路へ投与するわけですから。
32万Bqだけで実験していると思っているのも、また滑稽。
Finkelらの研究の意義は、総計どのていどのBq量を投与すれば、どの程度の線量被曝になり、罹患リスクが増えるかということ。
こういう簡単なデータ情報整理ができない人が多いから、ストロンチウムという名前だけで騒がれる世の中になってしまった。

  • 投稿者: -
  • URL
  • 2012/08/11(土) 09:22:30
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7/30投稿者さんへ

遅れましたが調べる時間がないので、分かりましたら教えてください。
32万ベクレル局所注入ということは非生理的過ぎる量と投与形態で参考になりません。経口的に胃の中に0,10,100,1000ベクレル/kgを100日ほど毎日投与して1年半くらい観察したデータなら信用します。またその時のマウスは通常実験室で発がん試験に使われる系統のマウスでなければなりません。
それからフォールアウトの量ですが今回は核実験の盛んな時期より10-100倍多い量ですので数値を確認してください。
ストロンチウムはセシウムのように底に沈殿することもないので、太平洋の水で完全に希釈されれば心配なくなりますが海の水は海流や温度で層にわかれて混ざりにくいので数年はかかると思う。セシウムに関しては5-10年後アメリカ西海岸の濃度が日本近海より高くなるという試算もあります。アメリカは西海岸の魚の漁を禁止した云う事も読みました(まだ原典にあったっていませんが)。
ストロンチウムは骨に取り込まれるとそこにとどまるので、私はシラスやワカサギのような骨ごと食べる魚を最近は食べないようにしています。

ある研究データには、マウスに32万BqのSr90を注入してやっと20%発症率に有意差が出、それ以下では0のときとほとんど差がでないという結果があります。また、それは人では260万Bqにも相当します(Finkel et al)。Sr90においては、アメリカでも核実験が盛んだった当時は母乳や牛乳にも日本の土地に降下している量とは比べ物にならないほど含まれていたというデータもあります。
Finkelらのデータや日本に降下しているSr90の量、それを経口摂取する可能性を考えると、日本においてSr90における疾患が発生するとは到底考えられないのですが、いかがでしょうか。

  • 投稿者: -
  • URL
  • 2012/08/08(水) 10:58:55
  • [編集]

めぐさんへ

宮城と福島の問いあわせの件ありがとう。宮城で津波で流されたといっても測定は4月なので、問題ないはずです。降下物の濃度が高ければ薄めればよいわけです。最も降下物が多かったのは爆発後から3月23日頃だと思います。それ以降はほとんど降っていないはずです。
アメリカのカリフォルニア州でも3月20日くらいには測定を開始してから過去(20年来)最大の濃度が観察されていました。(核種の細かな種類まですべて覚えていませんがストロンチウム90は入っていたと思います。
チェルノブイリ原発事故後、気象庁ではセシウム137,134およびストロンチウム90を測定後速やかに報告していましたので、1年後の報告などミステリアスそのものと思っています。 また気になるのはチェルノブイリの頃の測定法と測定法を変えて、感度がめちゃくちゃに低くなったような気もします。以前横浜のビルの屋上でストロンチウム90の高い値が検出(民間機関で国際的にも認められた方法)されたとき。その方法では分離が悪いので、徹底的に分離して測定したら、すごい低い値になっていたことを思い出しました。それ以降、民間によるストロンチウムの測定はなくなってしまったように記憶しています。以上記憶に頼っていますので精度は保証できませんが、あまりにミステリアスなので深入りして詮索する気はありません。

宮城、福島

この件は文科省に電話して聞きました。
まず宮城のは津波で流されてしまい、サンプルそのものがない。
福島のものは、ストロンチウム90(及びセシウム)を低バックグラウンド用ベータ線測定装置で計測するには濃度が高すぎて「分析環境が整っていない」とのことでした。
濃度が高いことによる測定装置の汚染をおそれたのだろう、と文科省担当者は言ってましたが日本分析センターには確認してません。

結局核実験があった頃からの各都道府県一箇所という測定場所を、原発事故後、定期降下物に関しては増やして測定するなどしていないのです。
なお、土壌中の放射性物質の測定と公表は別です。

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