トリウム原子力は中国とアメリカ、核融合型はフランス

  • 2011/05/06(金) 22:47:47

先ほどウラン型原子力発電は収束の時代に入ったと書いたが、これは日本でなくアメリカ、中国、フランスなどでウラン型原子力発電の欠点を克服した新しい型の原子力発電に取り組み始めたことから長期的視点から見ても正解である。
米ソ冷戦時代のアメリカで、トリウム型原子力発電の試験運転で安全性が極めて高いことが実証されていたにも拘わらず、ウラン型原子力発電により産生したプルトニウムを原子爆弾に活用できるという理由で、父ブッシュ大統領により選択されたのがこのウラン型原子力発電であった。
なぜこの選択が最悪だったかは基本的な3要素がすべて欠陥だからである。

一番重要な要素は非常事態時における安全性である。今回の福島原発で明らかになったように非常事態時にも、冷却し続けるために電源供給などのエネルギー原が欠かせないことである。それに対してトリウム型も核融合型もエネルギー供給がストップすれば自動的に止まることである。

二番目の要素は埋蔵量の問題である。ウランの埋蔵量はあまりなく何十年後には枯渇してしまう。一方、トリウムはウランの何倍も埋蔵量があるだけでなく桁違いに効率が良いので1000年使える。核融合は水素を原料とするので、無尽蔵といっても良いくらいである。

三番目は使用済み燃料の保管場所の問題である。ウラン型の核燃料では使用済み核燃料の保管場所の確保が難しく、日本では原子炉建屋のプールに保管している状況である。ウラン型の場合、燃えたとはいえ、まだまだ崩壊熱があり冷却が必要である。今回、定期点検中の燃料棒を含んでいたとはいえ、4号炉も水素爆発したので貯蔵中でさへ危険が高い。
トリウムの場合次々に核分解を繰り返して完全に崩壊するのでその量はウラン型の1/1000しかない。核融合型発電はフランスのアレバ社が中心になって進めているとの記事を読ん記憶があるが、使用済み燃料の問題についてはそのうち調べたい。

今回の福島原発事故を契機に欠陥だらけのウラン型原子力発電からの一刻も早い脱却が世界の潮流になりつつある。
翻って、当事国の我が国の現状を見ると、福島原発の悲惨な事故を矮小化することに力を注いでいるように思える。
現状を正確に把握し、被害者の軽減化や救済に全力を尽くすと同時にウラン型原子力発電による今回の事故を真摯に受け止め、再び同じ過ちを犯さない方策を選択することが何より求められている。
<引用はご自由に>

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