甲状腺エコー検査をスピードアップし、かつ対象地域の拡大を

  • 2013/02/18(月) 23:39:29

福島の初年度検査で対象者の36万人の1割強の人数のエコー検査により約9人の甲状腺がんが認められる確率が最も高いことは前回のブログで書いた。

その後メディア報道に注意してみていたが、3人の癌が見つかったが、放射線の影響でなく元々あったヒトに見つかったという表現であり、7人は癌の疑いもあるがということで、そうでない可能性も高いとの誤解を与えかねない表現であった。
いずれにしても、メディアは事態を非常に軽く見ていることが分かる。NHKは報道すらしなかったそうだが、深刻な事態との認識があったからしなかったとしたら罪深いことであろう。

そういうわけなので、再度詳しく書く。事故の起きた初年度(2012年3月末まで)福島の子供36万人の1割強3万8千人の甲状腺エコー検査を実施した結果、二次検査対象が186名出て、その中から穿刺細胞診まで実施したものが76名。その結果10名が癌の可能性が極めて高いと判定(この判定を誰が行ったかの言及はなかったが手術を前提にしている以上、臨床検査技師でなく病理学の専門家が診たであろうから、確率80%と表現されても、実際はもっと確率が高いものであろうと思う。 既に3名の手術が実施され組織標本における病理学的診断から3例ともに癌が確定した。残りの7名についても、手術が行われた後で、組織標本検査で最終決定が下されるであろうが9名の線が最も高いと思う。

第2年度(2013年末まで)は現在進行中であり、詳しい報告がなかったので詳細はわからないが、今まで判明しただけで二次検査該当者が549名出ている。従って、初年度と同じ率で癌になるとすると前回ブログに書いたように27名となる。さらに現在一次検査が進行中でありどれくらいプラスされるかわからないが、仮に後186人二次検査に進むヒトが出たとすれば9人となる。それに初年度の9人を足すと総計で45名となる。この場合の試算では初年度と2年度の差を見てないが2年度がわかれば3年度の類推も可能になる。

このようなスピードでかってない癌が進行していることは当初の4年間で終えればよいという楽観的な見方の修正を示唆する。一刻も早く一次スクリーニングを終わらせるようにすべきである。このスピードで進行するならば2年に1回の検査間隔では遅すぎ、福島の子供の甲状腺エコー検査は最長でも半年間隔ですべきであろう。

放射性ヨウ素はセシウムとは異なった分布をしているので、地域の設定は難しいが、かなり広範囲に広げる必要があると思う。
腫瘍の大きさの平均が1.5cmというのは子供の甲状腺にとってはかなり大きいような気もするし、転移も心配だが。もっともこのような細かなことは臨床家におまかせするよりないが。

新しい事態に対応して修正して対処するのでなければ、太平洋戦争の時のように同じパターンでの敗北を繰り返し、自爆することになろうが、犠牲になるのは子供だけに大人が絶対にしてはいけない行為である。

松崎道幸内科医も福島のこどもの甲状腺がんにおきた癌化を深刻に考えられており別紙(参考資料1)のように解説されております。

またオーストラリアのカルディコット小児科医は福島の子供の甲状腺異常の出現が非常に速いことと其の異常率が高いことから福島の子供の被ばく量がチェルノブイリより多いことを示唆すると昨年の来日の折に話されました。
メディアと違って、専門家は今回の事態を重く受け止めておられるようである。

福島原発事故による初年度の甲状腺がんエコー検査スクリーニングにより、未曽有の甲状腺がんの発生が伺われる事態になった。この原因は必ずある筈である。放射性ヨウ素には実に多くの同位体があり、例えば今回の福島の原発事故でもヨウ素131より、約30倍多く放出されたヨウ素129や、また大量に放出されたと一旦報告されたが精度が低いということで取り消されたヨウ素135などもあるし、その他も含め、チェルノブイリとの違いについて、私の能力では限界があることは知っているが、もしチェルノブイリとの違いが生じるならば、必ずその原因がある筈であるということと、原因がわからずして適切な対策が実施できるわけがないという考え、更には子供への思いがその原動力であり、精一杯努力したい。

参考資料1.
https://docs.google.com/viewera=v&pid=gmail&attid=0.1&thid=13cdcc0e2618d7f2&mt=application/vnd.openxmlformatsofficedocument.presentationml.presentation&url=https://mail.google.com/mail/ca/u/0/?ui%3D2%26ik%3D5e3c10bd33%26view%3Datt%26th%3D13cdcc0e2618d7f2%26attid%3D0.1%26disp%3Dsafe%26zw&sig=AHIEtbT1QpnF6xwnYhJVgD2c08hYiXCMiQ

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