骨ごと食べる小魚や水道水のストロンチウム90の測定をすべきだ

  • 2013/05/06(月) 00:39:20

先日、太平洋に面したある県の漁協がシラスの冷凍販売を始め、好評の記事を読んだ。しかし、安全性が確認されてない状態での普及には問題があると思った。

現在日本ではストロンチウム90の測定がほとんど行われていてない。ほとんど測定されないから、数値が話題になることもない。いつのまにか話題にならないから安全という風に受け取られるようになった。しかしながら、本来安全とは測定されてはじめて使える言葉である。

ストロンチウム90の物理学的半減期は30年弱でセシウム137とほぼ同じであるが、生物的半減期は50年と長く、3カ月弱しかないセシウム137とは大きく異なる。
このことは、ストロンチウムは一旦骨に取り込まれたら排泄はほとんど期待できないので、例え少量でも取り込め続ければ蓄積し、一生涯被ばくし続けることになるので、セシウムよりはるかに危険である。

骨髄には造血細胞があり、ここがダメージを受けると白血病になる。またストロンチウム90の娘核種であるイットリウムは膵臓に移行し、糖尿病を惹起する。

また原子炉の中ではセシウムとほぼ同じ量の6%存在するので、当然今回も大量に放出された筈であり、何故測定しないのか不可解である。一番大きな理由はベータ線核種なので分離しなければ測定できず、γ線のように簡単に線量を計れないことにあるようだ。

日本では気象庁が放射性セシウムと放射性ストロンチウムを半世紀以上に亘り、定期的に測定してきた実績がある。この時の測定法は簡易法(国際的にも通用する)で行われていた。測定に1カ月もかかる方法に何故急に変えたのか理由が良くわからない。新しい方法での測定精度は高いであろうが、実用性も重要だと思う。

2011年3月、原発事故が起こるとまもなく、気象庁は文部科学省から測定中止の連絡を受けた。放射性物質の測定を気象庁職員が実施していたが、予算の管理は文部科学省が行っていたことによるようだ。かくして、核実験が盛んに行われていた時代にも、チェルンブイリ原発事故後にも定期的に(毎週か隔週間隔くらいで)行われ、貴重なデータの蓄積を続けてきたのに原発事故が起こり、最も測定が必要な時期において、突然測定中止になった。その後再開されたかも知れないが測定データの公表も一切なくなったので、外部からみれば中止になったと解釈せざるを得ない。

旧ソ連邦の国々ではチェルノブイリ原発事故時から今日にいたるまで、今日でもストロンチウム90の測定が行われてきている。

2年経過した現在では、ストロンチウムは酸性土壌には溶解しやすいので、湖や海水に移行していると思われる。
湖の水が川に移行するところでは薄くなっていると思うが、盆地のような湖に住む小魚を骨ごと食べるのは危険であし、またこのように湖の水を水道水にするのも危険である。海の場合もシラスのような場合には測定しなければ安全と言えない。よって、小魚や水門で隔てられているような湖の水を飲料水にする場合にはストロンチウム90の測定をすべきである。

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