除染対策の根本見直しの提言、高汚染地区は無理だ、

  • 2013/05/21(火) 12:46:22

瓦礫焼却は環境省主導による壮大な無駄使いの典型例であったが、補助金に群がる自治体は反対する市民を逮捕し、強行した。しかし、終盤戦に入ったので今さら書いても時間の無駄なので、これから起きるであろうことだけを書く。

住民が得たものは復興税として毎年払わされる税金であり、これから起きてくるかもしれない被ばく被害であろう。結局マイナスばかりでプラスとなるものは何ひとつなかったが住民達が選んだ首長により行われたので自業自得とも言えよう。

これと類似の構図が除染対策事業だ。除染対策は放射性物質をバラ撒くのではなく引き離す方向なので、瓦礫焼却と異なって基本的思考に間違いはない。
しかし、事業の進め方が全体像のないまま、竹やり精神<私が小学生の時で沖縄が陥落した頃、青年団員は一人一殺と竹やり訓練を始めた>で始まったので、瓦礫焼却よりはるかに膨大な費用を使いながら効果は微々たるもので、むしろ種々問題が発生する可能性がある。通常の国であればメディアからの指摘があり、良い方向に修正されるであろう。
ところが情報開示度はパプアニューギニア以下の国になったのでメディアには期待できない。
一納税者として次の提言をしたい。

放射性物質(セシウムCs134,137;ヨウ素129:ストロンチウム90、プルトニウム241)の精密なマップの作製

「チェルノブイリ被害の全貌」という本の出版記念会に出席したソ連のヤブロコフ博士は次のように述べた(参考資料YouTube)。
「チェルノブイリ事故による放射性物質の拡散はマダラ模様であったので同じ村でも場所が少し違えば著しい差があった。マダラ模様は核種ごとに異なっていた。更にこのマダラ模様は固定したものでなく放射性物質は水や風によって移動し、新たなホットスポットを作ることもある。それでモスクワのように放射性物質の降下の少ないところでもホットスポットがないか精密な測定を5年ごとに実施している。」

わが国は放射性セシウムを中心にしか測定してないため、そのほかの核種の分布状況が把握されてない、内部被ばくにおいてはγ線核種より、α線、β線核種の被ばく影響の方が大きい。セシウムだけの除去で満足できるか否かも情報がない限り判断できない。最低限冒頭に挙げた核種の拡散マップを持つべきだ。なお、I131はもはや検出できないが半減期1600万年のヨウ素129の測定により類推できる(参考文献)。

廃棄物中間貯蔵施設の早期決定を
核廃棄物の最終処分場については決めるのに時間がかかるが、中間貯蔵施設は早急に決めなければならない。

この施設は福島原発近くの高線量地域しかないと思う。ここに広大な土地を確保し、除染した放射性物質を保管すべきだ。提供した自治体には過疎地域に国主導で町村機能を持つ街を建設し、供与すべきと思う。
なお、除染した土にシートを被せて同じ敷地におく除染など余りにも場当たり的だ、中間貯蔵施設へ移動すべきだ。

除染後年間1ミリシーベルト達成可能地域を第一優先順位として実施すべきだ

福島原発事故発生から2年余が経過したにもかかわらずNHKの調査報告によれば次のようである。
「計画は5%弱しか実行できなかった。」
計画の5%しかできなかったということは、逆に言えば、計画が過大過ぎたということであり、このままのペースですれば、終了まで40年かかる。
従って、対象地域を絞ることは必然的である。

NHKによれば「除染が行われても、放射線量が基準<年間1ミリシーベルト;1時間当たり0.23マイクロシーベルト未満>とされる値まで下がらないところが43地区のうち33地区と77%しかなかった」

このことは除染により目標達成できたのは23%しかないが、この数字は除染後間もない数値であり、1年も経てば元の数値に近ずいた例が多い。

このことは周囲の線量が高ければ極めて狭い範囲で目標を達成しても水や風により周囲の線量と近い値になってしまうことが示唆される。
従って、あまり高線量地域までの除染は対象外にすべきことを示唆している。

一方、除染費用は2012年度予算で3721億円、13年度予算案で4978億円なので1兆円近い予算を使っているのでかなりの支出である。

以上のことから、優先順位をつけて行うこしかないであろう。
除染して避難住民を帰還させるということは、そこで妊娠し、安心して赤ちゃんを産める環境でなければならないことに異論はあるだろうか?

その可能性のない地域住民には気の毒だが順番待ちしてもらうしかないであろう。
空間線量が現在も高い地域(例えば20μSv前後)の方には、国の援助で過疎地域などに集団で新しい町・村を建設した方が現世代にとっては大変であっても、後世代からは評価されるであろう。

参考資料
チェルノブイリ被害の全貌〜ヤブロコフ博士講演会(YouTubeです)
https://www.youtube.com/user/OPTVstaff
参考文献 Yasuto Miyake et al, Isotopic ratio of radioactive iodine (I129/I131) releasedfrom Fukushima Daiich NPP accident:Geochemical Journal pp327 to 333, 2012

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