NHK「あさイチ」で甲状腺疾患は「知られざる国民病」と紹介

  • 2013/05/25(土) 21:48:45

5/23のNHKで、甲状腺がん、バセドウ病、橋本病についての特集があった。

思えば、一昨年の「あさイチ」では各地域の1日に摂る食事に含まれる放射性物質のセシウムと放射性カリウム40を測定した検査報告であった。放送の目的は福島のヒトが食べる食事に含まれる放射性物質の量を日本各地での場合と比較した結果、福島も各地での放射性物質の量は変わらないというものであった。よって福島は安全と宣伝したかったようである。確かに放射性物質の基本的性質を知らないヒトに対しては目的を達したかもしれないが、放射線の基礎知識のあるものには驚愕する内容であった。
何故なら、セシウム134と137の比率は当時ほぼ1対1であったのに137だけある家庭や逆に134のみの測定される家庭もあった。 
非放射性カリウム39が呈示された飲料水の放射性カリウム40の測定を行い両者の濃度のかい離はすさまじいものであった。また人間はカリウム40の摂取量に関係なく60kgの人なら4000ベクレルを示すので何のために測定するのかも不明だった。よって、NHKの目的は福島の食品の安全性を強調するために考え出されたと想像した。この考えも非科学的であり例えば野菜ならば土壌の汚染度と相関する筈である。 

今回の放送では甲状腺異常には甲状腺ホルモン分泌の亢進や減少といった直接影響のある変化以外に形態的な変化もカウントすれば増えるので自覚症状など、なくても500万人と数えることは可能であろう。
しかし、「知られざる国民病」というネーミングをこのタイミングで選んだ理由は次のようではと想像した。

NHKはまだ福島の子供の甲状腺がんについての報告をしてないが、子供の甲状腺がんは増え続けて(#1に解説する)おり、いつまでも隠し通せるものではないので、公表後の軟着陸のために考えられたように思える。
甲状腺異常について、大人と子供では経過が異なるのに、大人では進展も極めて遅い例もあり、また良性腫瘍で終える例も結構ある。ところが子供の場合、5mmを超える結節があれば4,5人に一人が癌化することがイタリアの小児病院の報告からもわかる。
従って、大人の甲状腺がんと、子供に起きた場合には別の臨床経過をたどるとだみなす方が自然な考えである。

#1:福島県の子供の甲状腺検査のエコー検査を2011年度3万8千人に実施した結果、10人が甲状腺がん<今年アメリカで山下教授は10名の癌と報告>であった。一方、チェルノブイリの発症時期が4年だから原発事故の影響とは考えないと福島医大のS教授は発表した。
2012年度は9万5千人の一次スクリーニングを行い、549名がB判定となり、その後の検査から細胞穿刺も終えた筈であるが報告がないので真偽は不明である。私が2011年度の結果と同率で発生すると仮定して計算すると、この中から35名の癌が予測された。

2013年度は第一陣としていわき市の久之浜・大久地区、川前地区の小・中学性342名(参考資料1)から始まった。いわき市はヨウ素131のプルームが通過した地点のため、ここの結果が悪ければ茨城県、千葉県、埼玉県、東京の順に強い影響を受けるであろう。
少ない人数なので今後ブレもでるであろうが、B判定(5.1mm以上の結節)が3名(0.9%)で昨年度の0.5%より増加している。
子供がB判定になった場合には4ないし5名に1人ががん化することは海外でも認められている。いわき市で検査する子供は6万人なので、粗い推測であるが、あえて、この方法で予測すると120人となる。1〜1.5年もすれば確実性は上がる。しかし、そのときまで待っては、次の行動が遅れるので、茨城県は実施に向けた着手を始めるべきだ。

         参考資料 
http://www.city.iwaki.fukushima.jp/dbps_data/_material_/localhost/01_gyosei/0130/250507shiryou.pdf

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