政府の汚染水対策公表に失望

  • 2013/09/05(木) 14:05:14

一昨日安部首相は福島原発からの汚染水流失問題に積極的に関与し、国費450億円を投入すると公表した。その内容を聞いて汚染水流失問題の本質を認識してない、オリンピック開催を前にしたパフォーマンスに近いものと受け止めた。

あまり怒っても自分が胃潰瘍になるくらいで、ほとんど効果がないかと思い書く気もしなかった。
しかし、冷静に考えると、怒りを内面に溜めてストレスに転化するより、書いて公表することにより自分の脳を空っぽにしてしまうほうがむしろ健康には良いかと思えた。さらに行動するか、しないかの違いは選挙ではゼロかイチの違いしかないが、ブログでは賛同者が一人でも出ればプラス1ずつ加算されていくので、チリも積もれば山の精神でコツコツ積み重ねることも良いかもと思った次第です。

福島原発からの汚染水流失問題は現在、世界の大衆の最も高い関心時のように思える。ただし、世界の政治家の最大関心事はイラク問題であり、政治家の関心はまだほとんどないように思える。

福島の汚染水流失問題がなぜ緊急事態かというと、汚染水貯蔵タンクに蓄えられた汚染水の放射能濃度は当初東電から100mSv/時間と公表されていたがそれが急に1800mS/時間に変わった。その理由が100mSvとしていたのは測定器の上限値がそうであったからで、高濃度測定できる計測器を用いたらこの値になったとの説明であった。
今まで100mSv/時間ということを聞いていた海外のヒトは犯罪行為だと激怒した。

1800mSvの高線量下で数時間作業すれば致死量にいたる。この汚染水にはβ線が主のようで少し離れれば被ばく量は減る(β線は1mで1/500に軽減)。 しかし、タンク中の核種組成比は公表されておらず、超法規的な尺度でしか作業できない放射線量であろう。さらに複数のタンクから流失し、水浸し事態になれば作業員も近付けなくなろう。

<作業員の不在の無人状態になれば、1−6号機の原子炉のみならず、各施設に付属した燃料プールおよび共用プールの全部で1万1千本の核燃料が燃え、多量の放射性物質で東日本の広範囲地域にヒトが住めなくなるであろう。このことの裏づけ資料は2012.8.31衆議院以内集会でガンダーセン核技術技師が講演(参考資料1)したものです。>

この参考資料の講演があった時点ではまだ汚染水の流失は表面化していなかったので、4号機に付属したプールに保管された核燃料棒に焦点があてられているが、作業員が居なくなれば同様なことが起こるだろう。

次に具体的に書く
1.責任者は誰か
政府が責任をもって進めるならば首相は責任者を言い、具体的なことについては汚染水の対策の総責任者が日程的なことも含め、説明すべきだった。
首相が重大な結論を下すことはあっても、日常の具体的な指示をすることができないので自明なことであろう。

2.汚染水貯蔵敷地を大至急作る
福島第一原発周辺地域は狭く、諸設備が密集していて、限界に達したように見える。 何か事故があれば収束作業もできなくなる恐れがある。至急敷地を現在の5倍くらいに広げる必要があろう。
汚染水は1日400トンでるので、1年で約15万トン、30年で450万トン分の敷地は確保すべきだ。タンクでこれだけの量を保管するのは数だけでも大変だ。
プールに水漏れがあり、急遽タンクにしたが、プールが粗作りだったから漏れたので、コンクリートで固めた上にステンレス製板を溶接張りすれば長持ちするように思える。いずれにしても材料工学の専門家などの意見を参考に決めるしかないと思う。
時間がかかれば一時的にタンカー借用も有力であろう。

3.遮断壁の問題
8/27のブログで遮断壁は原発周囲を取り囲むように四方を取り囲むように作るべきだと書いた。
今回は海側のみに凍土遮水壁は建家周辺に1m間隔で配管を30〜40m埋め込み、超低温の液体を流して凍らせて遮水壁とすることになった。トンネル工事では実績があったが其の工事期間は短期で済むのに対し、汚染水は何十年も長期間冷却を続けなければならない。
従って、パイプの故障や停電なども心配だ。もっとも工事決定に至る過程では十分議論されたと思うので、決定の経緯について公表し、国民に衆知させておくべきと思う。
なお、山側に遮水壁を作らねば地下水流入を防げないのでこれも必須のはずだが、今回は抜け落ちていた気がした。

4.今回政府案の金額はあまりにも少ないのでびっくりした。
海外のインターネット上での書き込みでは、福島の原発処理費にかかるお金は収束までに10兆ドルとか20兆ドルとかの見解ももあるので、円換算したらびっくりする金額だ。もっとも金額がかかっても何千万人の命が助かれば安いものだともいえよう。

       参考資料1
http://www.youtube.com/watch?v=0d8cPiRjwmEr
(日本語音声翻訳もついています。)

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