原発推進秘密会議司会役によるメール削除は犯罪だ

  • 2012/07/27(金) 09:57:13

政府の各種審議会は事務局が委員の選出から議事録の作成まで行うことが慣例と思う。
それ故に、事務局の透明性は最も重要になる。逆にいえば、国家の方針を決定できる極めて重要な仕事をしているわけだから当然といえよう。
その司会役が検証チームから資料を提出するように言われたら、自分の不利になるメールなどを削除してしまった。事務局が自在に削除できるならば、自分の意のままになんでも動かせる。悪い言葉でいえば、どんな悪事でも自分の思うままに行える。
従って、透明性の確保は最も重要な課題である。
もし、会社員が社内の検証チームの要請があった際、自分の不利になることを削除してないといったら、即クビになるであろう。

今まで役人の行いは文書を破棄すれば証拠なしで逃れてきたと思う。
検証チームは直ちに「日本原子力発電」にもどった職員を 告訴し、刑事事件として捜査にはいるべきである。もしできないならば、共犯者であることが証明されたことになる。
また刑事告発こそが、今後の再発防止策として最も有効な手段となろう。

また同時に原子力関係と一切関係ない業者に依頼し、メールの復元作業を発注すべきである。

現在多くの国民が原発再稼働に反対して自発的に街頭デモをしているのは、現在の原発推進審議会の動きが国民不在で動いているのではという漠然とした不安が底流にあると思う。

現在国民が求められているのは、透明性の高い議論であるが、それが担保されるか否かの一丁目一番地が今回の事件を明らかにできるかにかかっている。
もし、うやむやに終われば国民の政府に対する不安は一層盛り上がるであろう。


もんじゅ出力試験費22億円計上⇒方針決定を早く

  • 2011/10/01(土) 11:13:34

今日の新聞で、もんじゅ出力試験費22億円計上、そのほかに維持費215億円の見出しがあった。
原子炉問題はしばらく書かない積りだったが、この記事を読んでは書かざるを得ない。

先日予算削減を作業部会で検討するとのニュースがあったので、ブログにも書いたが、一旦決まった方針を変更するのが如何に難しいものか改めて再認識した。

1955年にナトリウム漏れを起し、昨年14年ぶりに再開したと思ったら燃料交換装置の落下事故が起きた。
14年間も塩漬けにしていたらその間約3千億円も無駄使いしたことになる。
決断は早くしなければ、どんどん無駄な経費が増えて行く。

高速増殖炉の開発の中止を先進諸国は10数年前に決めた。 日本がいつまでたっても決断できないのは困る。一刻も早く決断すべきである。

核燃料リサイクルでも,有名になった19兆円の請求書も既に大半が使われてしまったかもしれない。国民も無駄使いには目を光らせるべきと思う。

なお、放射線下で作業するロボットの開発は福島原発の収束に向けても、原子力発電所の廃炉にとっても重要であり、そういう開発費40億円の計上は賛成であるが、まずは無駄の削減から始めよといいたい。

魅力的だった高速増殖炉は事故続発で世界は見切りをつけた−4

  • 2011/09/23(金) 09:41:28

エピローグ:一度決めたら方針転換できない国日本(太平洋戦争と同じだ)
高速増殖炉を開発中だった主要国は14年前に全て撤退(公式表明なくても)した。撤退理由は事故原因の分析から必然だった。
一方、日本の経過を振り返りたい。

日本原子力委員会は1967年の第3回「長期計画で高速増殖炉は1980年代前半に実用化すること目標とした。1994年2ステップ段階の「もんじゅ」の試運転に入ったが出力が40%に達した時、ナトリウム漏出事故を起し、その後も次々とトラブルが起こり、11年経過後の今も具体的な進展を見せてない。

最初プロジェクトがスタートした時20年弱で完成する目標が、40年の間、ほとんど進展がなかった。ところが2010年になると、完成時期を更に40年先の2050年とした。こんな非常識が当然のごとく行われることは、如何に国民が無関心というか、如何に騙され易いかを示唆している。

10年以上前に、先進諸国は高速増殖炉の困難さを認識し、方向転換を計ったのに、メディアは今も、あたかも高速増殖炉の競争時代のような記事を書く。
日本でも7年半ほど前、一部官僚が19兆円の請求書という高速増殖炉用の核燃料リサイクル費用だけでとんでもない費用がかかる旨、警告を発したのに闇に葬られた。今まで何十兆円使い、これから完成までに何百兆円使う気だろうか?

40年間、停滞しているプロジェクトでも日本では一旦走り出すと止める力が働かない。特に、いわゆる原子力村は電力会社、政、官<経済産業省、文部科学省およびその傘下の研究機関・大学、防衛省、外務省、法務省>、財界、メディアとスクラムを組んだ日本一強い組織だから、自ら描いたシナリオに向けて国民を誘導してくるだろう。日本の民主主義が試されるときでもあろう。

その意味で軽水炉でも全く同じ構図であろう。何故なら、福島原発事故でも、運転日誌のそのほとんどが黒塗りにされ、真の事故原因は闇に葬りさろうとしている。 今回の事故の原因と事故の対策(避難、放射線対策)実態そういったものがあいまいで安易に再開を急いでは、再発の危険性と事故後の処置において、同じ過ちを犯すであろう。

アメリカでさえスリーマイル島事故後30年も新規原子炉を再開しなかった。地震国日本で何故、十分な検証をしないまま再開を急ぐだろうか?原発を止めても、省エネルギー対策、70%もの高効率タービン発電新設、企業の有する自家発電をフル稼働すれば足りる。あせって再開しても、老朽化が進む原発ではまた事故(原発が停電で大事故が起こることが知れたのでテロまで事故原因は多様化)が起こる危険性がある。

放射線を我々は認知できないので、線量計がなければ実態がわからないのに、支援物質として海外から贈られた大量の線量計も税関に長い間留め置かれたが誰が指示したのか未だにわからない。原発作業員も東電社員を除いては被ばく線量の把握がしっかりとされているとは思えないので、これからも被ばくによる死者も出ないであろう。

その影響は福島原発事故の実態も多数の国民は認識してない。観光客の減少も風評事故の矮小化も図られ、多くの国民は未だに10年後の本当の姿を思い描けていないようである。

私の小学生時代「B29爆撃機が連夜飛来し、真っ赤に燃えた焼夷弾を落とすようになり、昼間はグラマン戦闘機による機銃照射を受けるようになった頃(多分沖縄が占領された時期)、青年団員は敵が上陸したら一人一殺と竹やり訓練をしていた。」を思い出して、現状は太平洋戦争と同じで、まさしく玉砕の道を歩んでいると思った。
しかし、太平洋戦争は負けても「国破れて山河あり」だった。美しい国土が無償で残ったから再建できた。

ところが、高速増殖炉事故が起きれば、恐らく私達の子孫は住む国土を失い、流浪の民となろう。

あるインディアン部族において代々受け継がれてきた言葉「この豊かな大地は私達が子孫のために預かっているものだ」を私達大人は胆に銘じて行動すべきだ。

<私の専門分野でないので独断と偏見が加味されているかも知れないが、大筋で間違いがないと信じている。今後は放射能のヒトに及ぼす影響を遺伝、私の専門分野であった循環器系、免疫など広範囲に調べたいと思っている。⇒昨夜は疲れていたわけではないが軽水炉型にも言及し、表現の曖昧さを反省し、より明瞭にしたので再投稿の形にした。>

魅力的だった高速増殖炉は事故続発で世界は見切りをつけた−3

  • 2011/09/21(水) 10:11:14

3.高速増殖炉断念後、各国の目指す方向(私見)
●アメリカ:原爆製造技術でトップ走る米国は、高速増殖炉の廃炉を17年前に決定した。もし、本炉に未練があるならフランスのようにMOX燃料へと一歩後退して新たな道を選んだと思う。福島3号機ではMOX燃料を使っていたので炉の事故状況の予測を経験がないため、できなかったそうである。

父ブッシュ大統領は試験運転で安全性が極めて高いことが実証されたトリウム型原子力発電を選択しないで、軽水炉型原子力発電を採用した。当時は米・ソ冷戦時代ということが背景にあり、ウラン型原子力発電により産生したプルトニウムから原子爆弾を作れることが選択の最大の理由であった。

軽水炉もスリーマイル島事故を契機に反対運動が高まり、新規原子力発電所の新設をストップしてきたので新規建設が30年も中断している。順次廃炉になり減少するので、軽水炉の新設も再開されるかもしれないが、やがてアメリカ自身が初めて開発したトリウム型原子炉に切り替わっていくように思う。

●イギリス:高速増殖炉の計画はなく、特に新しいタイプの建設計画もない模様。

●フランス:原子力発電比率が70-80%と世界で最も高い国であり、軽水炉のほかにMOX燃料を使うプルサーマル型を使っている。なお、本シリーズの第一回目に高速増殖炉のステップ3まで行ったと書いたが臨界に達したという意味だけで、出力制御が理論に合致しなかったし、新たな理論式も導きだせなかったので本当は失敗したと見なすべきと思う。

現在はアレバ社が中心になって進めている核融合型炉に期待している。
核融合炉型とは太陽と同じように超高温度にして水素などの軽量原子を重合させ、その時に発する熱で発電する方式である。超電導磁石に電流を流し、磁場で閉じ込められた空間内に超高温(1億度)を作るようだが、1秒間持続させることが最低条件だが、何十年もかかったがやっと光が見えてきた段階のよう。まだブレイクスルーしなければならない技術も多々あるかとも思うが成功するならフランスが一番乗りは間違いないであろう。

●ドイツ:福島事故を受け、全ての脱原発の廃止を正式決定した。先日、日本でいえば東芝のような電気メーカーのシーメンスは政府の脱原発方針を受け原子炉メーカーとして廃業を宣言した。
現在でもバイオマスだけで10%の発電能力を有す。熱効率が70%もある最新のガスタービン方式を当面建設するが、バイオマス、風力発電と太陽光発電、水力発電、火力発電などにより予定通り2022年全ての原子力発電所を廃止できるだろう。

しかし、国民は脱原発が経済疲弊を齎すのでなく、自然エネルギー産業のパイオニアになるという意気込みがあるようで、いつかこのブログでも紹介したい。

●イタリア:原子力発電国だったがチェルノブイリ事故後国民投票を実施した結果反対が多く廃止になった。。現政権が原子力の再導入を目論んで国民投票をしたら反対が圧倒的に多く、原子力発電炉の建設ができなくなった。

●中国:現在、火力発電が8割も占める。原子力発電は2%未満しかない。
中国は今後トリウム溶融塩原子炉開発に最重点を置き開発するので特徴などを説明する。
「トリウム-232をフッ素と結合させたフッ化物塩を、溶融塩に溶解した状態で燃やす。丁度、地球内部のマグマに少し似た状態となった“ストーブ”の中で燃え続け、絶えず巨大なエネルギーを出す。液体燃料の原子炉ということになる。

この炉の構造が簡単で、長期連続運転が可能で、生じる核物質も次々に燃料とするので雑食性が強いともいわれる。しかも、小型化でき、一定量の核燃料を装入すれば数十年の安定運転ができる。さらに、核廃棄物もウラン型原子炉の1000分の1になる。
福島事故を参考に原子力政策を現在見直し中なので大幅に変わることもあり得る。なお、9/16日付けブログも参照してください。

●インド:国内にトリウム埋蔵量が多いためかトリウム原子炉の最先端国である。 昨年トリウム原子炉型が2基完成し、合わせて4基の商用炉が完成し、営業運転している。今後更に増えると思う。しかし、2酸化トリウムペレットを核燃料とする方式であり、四フッ化トリウムを溶融塩原子炉で利用する中国方式とは別のタイプである。

魅力的だった高速増殖炉は事故続発で世界は見切りをつけた−2

  • 2011/09/20(火) 09:45:56

2.事故原因から考えた問題点
各国における高速増殖炉の試験運転中に起きた事故報告は37件だった。
この事故を我流でカウントするとナトリウム漏えい事故が15件、細管破損からもたらされた水とナトリウムの反応が10件、出力異常が4件、燃料棒破損3件、細管大破損2件などであった。

高速増殖炉に関する50年に及ぶ開発の歴史にも関わらず、各国で、また同じ炉で同じ事故を中心に繰り返していた。ほとんどの国で2ステップ段階の臨界に成功しても、その頃になると成功した筈のワンステップ段階の実験炉でナトリウム洩れなどの事故が起こってしまうことがわかる。

このことは、核燃料の問題というより、500℃以上の高温液体状態の金属ナトリウムの流体力学的特性と配管の金属材料工学の疲労性の知識がまだ不十分なことを示唆する。

原子力発電設備を動かす前にまず運転時の温度だけでなく更に高温度(600℃、700℃)とか窒素ガスの泡が混じった場合、微量な不純物が混入した場合(特に配管材料に混入している微量成分が液体となった金属ナトリウムに溶出した成分)などにおけるテストも必要であろう。また高温度金属ナトリウム(超微量な水分でも長い間には強アルカリ性になると想像する)による配管の径年劣化の具合を完全に掌握する必要もあろう。

高速増殖炉の設備を作ったら、すぐに核燃料を注入するのでなく、核燃料のない状態での金属ナトリウムに関連した基礎データを徹底的に収集すべきと思う。またどれくらいの地震震度に耐えられるかも核燃料のない状態で検証し、震度9まで耐えられる確認も必要であろう。

何故かくも厳格な検査が必要かは、下記するように高速増殖炉は軽水炉に比べ非常に暴走(核爆発)し易いことによる。

核分裂の速度が軽水炉の250倍も速いため非常に制御が難しい。瞬時に手がつけられない状態になる。 たとえば軽水炉が4時間10分で限界点に達するならば高速増殖炉では1分しかないことを意味する。
1分では電話で連絡する暇もないであろう。従って現場責任者に全権が与えられなければならない。<アメリカにおける実験炉で温度係数測定実験を行っていたところ、温度係数がプラスであったため出力が急上昇、緊急停止操作がわずか2秒遅れたことによって暴走爆発した例もある。>

更に原子炉を停止できるブレーキも制御棒だけしかない。一方、軽水炉では制御棒の他にホウ酸を注入(福島原発事故でも繰り返し投入した)して核分裂を止めることもできる。

また、高速増殖炉は500℃以上の高温で運転しているため、熱膨張に適合するためステンレス棒は軽水炉の10倍もぐにゃぐにゃ曲げられていて、地震に極めて弱い構造になっている。

また水と異なってナトリウムが洩れ事故が起きても、危険過ぎて人間は近づけない。

上述の理由により、地震国でなくても、先進諸国が高速増殖炉の開発を断念したのは当然のことのように思われる。
<引用はご自由に>

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