体内セシウム25万ベクレル検出、その後報道なし

  • 2011/08/21(日) 10:43:33

ホールボディカウンター(WBC)計測で南相馬市の男性の体内放射性セシウム量が25万ベクレル(Cs-137が129746Bq でCs-134が122676Bqなので合計)と報告された後、報告を探しても見つからない。

体重が表示されてないので60kgと仮定すると約4000ベクレル/kgであり、この量は60kgのヒトのカリウム40による放射線量は57ベクレル/kgなので、実に自然放射線量の60倍にもなる。私が想像できなかった高い値であった。

1.どうしてこのような値になったか相当な理由があるかと思うが説明がない。
2.この量では何らかの症状が出る可能性もあると思ったが医師の診断報告もない。
3.セシウム体内除去剤「ラディオガルダーゼ」が福島事故後ドイツより緊急輸入された。このような高濃度のセシウムは放置できないので、当然治療に使われている筈だが、その効果はどうか?
4.書き出しのところの情報についても表示方法、検出限界など問題があるので書きたい。

しかし、情報を待てど一向に出てこないだけでなく、新たなWBC測定結果の報告もなくなってしまった。現在福島の住民の測定が行われているかも不明である。

このようなヒトで推定4000ベクレル/kgは牛肉で見つかった最高値よりはるかに高く、牛肉より大問題の筈なのに何故関心を引かなかったろうか?やはり新聞や通常のテレビでの報道がないことが原因と考えざるしかないと思う。
25万ベクレルという値は通常の食材ではあり得ないと思ってあれこれ考えていたらキノコに思いあたった。調べたら相馬市で4600ベクレル/kgのものがあったし、ドイツのバイエルン州の森の中でチェルノブイリ後4万ベクレル/kgがあったとのことでした。このようにキノコは信じられない高さのものがときどきあるようです。このような高い値のキノコ類を頻繁に食べれば十分この値に達すると納得できた。しかし、これは想像なので、実際はどうだったか重要である。多くの国民のためにも一刻も早く知らせるべき価値の高い報道であることは明らかである。隠蔽は犯罪に匹敵するであろう。

この量になるといろいろな症状が出る可能性もあろう。
特に心電図で房室伝導時間の遅延が起きていないか興味がある。なお、持病とかの関係で普遍性がない症状に関しては公表しなくて良いが放射線が否定されない症状などについては参考のため報告されるべきと思う。性別と30歳代までとかの表現で個人が特定されないようにするのはとうぜんであるが。
                       
あまり細かな点は不要だが、多分緊急輸入した製品が使われるだろうが生物学的半減期をどれくらい短くできるか興味がある。

幼児では10kgくらいから大人で100kgまで体重のバラツキがあり、今の表示は非科学的である。ベラルーシの部屋ブログ(Link5)を参照してもらえればわかりますがベラルーシではバスに簡易型WBC(検出感度5ベクレル/kg<食品も検出感度の表示は必要だが、日本では測定方法に関係ない暫定基準値に合格すればゼロで表すことが多く、非科学的である>)を積みバスで移動し住民の被ばく検査をして必ずXXベクレル/kgで報告するそうです。これは当然なことをしているだけで、おかしいのは日本の方である。
<引用はご自由に>

胎盤はセシウムイオンとカリウムイオンを識別している

  • 2011/08/20(土) 10:40:11

バンダジェフスキーの簡単な小冊子は要点メモという感じで、あまりにも多くのことが羅列されており、実験的な裏付けや統計処理(判断に頭を使わなくて良いので便利だが)が不十分なため、実験なしに頭の中で裏付けを考えていくのは難しい。

しかし、統計処理なしでも、あまりにもはっきりした差があることから明確に言えることがあった。
それは胎盤でのセシウムの移行である。母親が約130ベクレル/kgであったのに新生児は約10ベクレル/kgであった。⇒この例では選択制が良い方の例で、一般的には母体の何分の1かというレベルかもしれません。ヒツジの例では生まれたばかりでは母体より低かったのに母乳を飲んでいる間に次第に増加し、母体より高くなったという報告もありました。9月3日追加記入。
従って、胎盤が母親の血液に存在するセシウム137を胎児の血液への移行<母親と胎児では血液型が不適合なケースもあり、両者の血液は混じることなくこの胎盤で酸素と炭酸ガス交換、栄養素などが交換される>を阻止していることは明確であった。
その後、生まれた子供のセシウム137の体内濃度は母乳を介して徐々に上昇した。
なお、バンダジェフスキーはカリウムのことは触れてないがカリウムの動きが影響を受けることは生理学的にありえないのでタイトルの表記で良い。

周期律表でカリウムの一つ上にルビジューム、二つ上にセシウムがある。そのためにセシウムはカリウムと同様な動態をすると報道されてきた。

しかし、先に書いたようにセシウムイオンは心筋における内向き整流型カリウムイオンチャンネルを塞ぐことによりカリウムイオンの細胞内への流入を抑え、静止電位を浅く(ゼロ電位に近づける)し、心房から伝ってきたシグナルを遮断することにより心室筋のポンプ機能を障害(最悪の場合心停止、ただし、量的な面より不整脈を起し易いヒトに見られ、正常なヒトでは起こり難いと考えられる)に至ることも考えられた。

今のところ私がつかんだカリウムイオンとセシウムイオンの違いは以上の2点しかないがそのほかわかり次第報告したい。

19兆円の請求書,止まらない核燃料リサイクル

  • 2011/08/19(金) 20:00:31

福島原発事故からの請求書(廃炉費用だけで1兆ドルとの試算あり)ではない、下段に示したURFのタイトルである。
http://kakujoho.net/rokkasho/19chou040317.pdf

ウランが燃焼するとプルトニウムになるのでこれを使って、発電しようとするのが高速増殖炉で、この目的のために作られたのがもんじゅである。1995年試運転中にナトリウム漏えい事故を起し、その後も次から次へとトラブルがあり、未だに試運転に入っていないことは衆知のことである。

高速増殖炉では放出される中性子を減速しないため、水が使えずナトリウムが使われる。ナトリウムの溶融温度は98℃で液体になるので使われるが、水と容易に反応して水素を生成し、水素爆発を起こす性質があり、危険性が高い。

開発中だったドイツ、イギリス、アメリカおよびフランスは技術面および経済性の面から1991年から1997年の間に全て撤退した。

そこで登場してきたのが従来の軽水炉を使いプルトニウムの割合を高くしたMOX燃料を使う方式だった。このプルサーマル型原子炉の危険性については核技術者による提言を一昨日のブログで紹介した。
但し、この方式はウランの使用量が1割節減できるだけなのでたいしたメリットはない。目的は1/60に節減できる高速増殖炉の利用にあると思う。

ところがこの投資に19兆円の巨費が使われようとしているとのことである。
今ストップをかければもっと減り、成り行きにまかせれば50兆円まで膨らみそうなので河野太郎議員に頑張ってもらいたいと思う。⇒19兆円の請求書は7年半ほど前に若手官僚によって書かれたシナリオとの話を聞きました。彼らは干され、この線で進んできたようなので、今や19兆円で止めることは不可能かもしれません。8/25追加。

ウラン用に作られた老朽化した軽水炉をプルサーマルに転用し、更には高速増殖炉まで持っていこうとする戦略は神頼みの行動である。
何故なら、高速増殖炉は始めてから何十年も経っているのに、事故の連続で営業運転のメドが経っていなのに、急に安全に運転できることなどエビデンスに基づいた科学的思考ではない。

プルサーマル型はフランスは推進から検討中に変わったそうだが止めるように想像する。というのは水素を原料とする核融合型の実験原子炉が順調に動いているのでそちらにシフトする予感がする。

<引用はご自由に>

ネプツニウム239飯館村に大量降下、国で高放射能粒子測定を

  • 2011/08/17(水) 21:40:08

福島原発事故後、大量のネプツニウム239が飛散し、総量は76兆ベクレルとIEAEに報告された。
このネプツニウム239が原発敷地の正門付近と飯館村と差がないくらいの値が観察されたという記事を英語で読んだ。

ネプツニウム239は極めて短命(半減期が2.4日)でβ崩壊して半減期2.4万年のプルトニウム239になるので、今はほぼ全量がプルトニウム239になっている。
当然事故後まもなく測定された値であり、日本語の元情報を探して読んだらγ線で計測できたと書いてあり、どこかに間違いがあるような気がしたが専門でない私には良くわからない。いずれ英語で公表されるようなので、その時しっかり読み、またこのブログで紹介したい。

3号機はプルトニウムを含むMOX燃料を使っており、アメリカにとっては未経験の分野である。しかし、彼らはその危険性を次のように予測している。

そのURL(邦訳済み)を次に書く。
http://kakujoho.net/mox/mox99l_s.html
前提条件により様々に変わるが、大ざっぱで10倍被害が多い見込みであろう。
アメリカでは危険とみなすMOX原料だが、今後、日本では従来の原子炉で次々に使う予定があるようだ。

そうであるならば今回の事故で高放射能粒子(キュリウム、プルトニウム、ウラン、アメリシウム)を詳細に測定し、検証しておくことは最低限必須な仕事だと思う。

それ以上に住民の健康上からも必要とされている。事故から5ケ月も過ぎたのに一向に進まないのは住民の無関心もあるかも知れないので、具体的に書く。
3号機の水素爆発後、3月15日夕方のルートで原発から飯館村を通った後福島で曲がり、那須から日光へ流れた。
第二陣は3号機格納器の爆発に伴うもので3月21日原発から海に出た後、塩屋岬をかすめ、茨城県鉾田市へ上陸し、三郷から東京まで流れた。

<引用はご自由に>

ヒト(3g/日)でセシウムは失神、心室頻拍、低K血漿を起す

  • 2011/08/16(火) 06:44:13

日本語のセシウムの毒性は動物を含めほとんどないが、ヒトでセシウムを服用した1症例がカナダからあったので紹介します。

セシウム塩は実験動物モデルで心臓の不整脈を誘発するために、数十年にも亘り用いられてきたが、人間のセシウム毒性の影響に関する記載はほとんどなかった。

そこで2年間の結腸癌を患った患者による自己代替療法として1日3gを数週間自らの意思で服用した患者について臨床検査を実施した報告である。

セシウムは心電図でQT間隔が650ミリ秒に延長し、失神、多発性心室頻拍、低カリウム血症が観察されたが投薬中止から4日で回復した。著者らはセシウム摂取のリスクを病態生理学的相関について説明し、セシウム毒性はQT間隔延長の鑑別診断のひとつの手段になりうるとした。

文献:Lyon AW, Mayhew WJ.;Ther Drug Monit. 2003 Feb;25(1):114-6

なお、放射性セシウムと違って本報告で服用されたセシウムの量は非常に多いので、以前私が考えた仮説は変えていません。

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