セシウムとカリウムの違いは細胞膜の専用チャンネルの有無である

  • 2012/03/20(火) 21:55:35

最近、放射性カリウムと放射性セシウムの比較をすることにより、如何にセシウムが安全であるかを強調したい広報活動が盛んであるが、本末転倒である。

何故なら、どの細胞の膜にもナトリウムチャンネルもカリウムチャンネルは存在するがセシウムイオンチャンネルは存在しない。従って、心筋細胞のカリウムイオンチャンネルに種々の濃度の放射性セシウムを暴露し、イオンチャンネルを通る電流の測定や、チャンネル(カリウムイオンチャンネルだけで4種<脱分極型、内向き電流整流型、能動輸送型、受容体結合型>の電子顕微鏡組織標本を作製したり、心筋組織の病理標本を作製し、損傷の程度を光学顕微鏡および電子顕微鏡を使って検査すべきだ。

最外殻電子軌道に電子が1つの元素は、原子番号の若い順にリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジュームおよびセシウムである。このうち、細胞膜に選択的にある元素を選択的に通過させるチャンネルが存在するものはナトリウムおよびカリウムチャンネルしかない。

この二つのチャンネルは20億年以上前に地球上に誕生した単細胞生物から備わっているものであり、20万年前誕生した人類まで引き継がれている。
細胞膜を貫通しているイオンチャンネルは蛋白質であり、構成要素であるアミノ酸は両性なのでチャンネル内を通過する際イオン径は変形するように想像している。
なお、ナトリウムイオンチャンネルは径の大きい方にも、小さい方にも双方向に選択性が高いのに対し、カリウムイオンチャンネルは小さい元素には厳しいが、大きい元素の方に対しては緩く、ルビジウムなどはかなり良く通すがセシウムになるとあまり通さなくなる。

2月6日および17日ブログにも関連あることを書いています。

妊婦2.5 mSv/被ばくで子供のがん増加(1人/1万)は常識

  • 2012/03/17(土) 17:27:30

表題の件は、レントゲン撮影の前に妊娠している可能性のある女性のレントゲン撮影は止むを得ない場合を除いて行わないことは常識になっていた。

その根拠は41年前にもなる古い報告であるが、アリス・スチュアート博士がイギリスで1943年から65年に生まれた1960万人という膨大な子供の疫学調査を実施することによってもたらされた。
妊娠時にX線検査を受けた回数を調べ、妊娠中に受けた被ばく回数から被ばく線量を算出し、生まれてきた子供が9歳になるまで小児がんとの相関関係を調べた。その結果、妊婦が2.5ミリシーベルト被ばくするごとに1万人に1人がX線を受けなかった妊婦より有意に増えることが分かった。その知識が広く認知されたので、現在ではX線撮影する時、通常妊婦には行わない。

ところが昨日配布されてきた市からの広報誌「暮らしと放射線と」の記事の中には妊婦や子供が放射線に対する高い感受性を有する記述はどこにもなかった。

市の広報の概要は次のようである。
「100ミリシーベルト以下では癌の過剰発生は確認できない」「1000ミリシーベルト被ばくしても煙草より発がんのリスクは少ない」「200―500ミリシーベルトの被ばくは肥満より癌になる確率は低い」「イラン/ラムサールやブラジル/ガラパラなどの住民は高線量(図から300mSv付近)の自然放射線の地域に住民は普通に住む」⇒ブラジル/ガルパラの高線量地域はほとんど消滅したのではないか?疫学調査は信頼できるか?「牛乳瓶1本で1μSvを被ばくしたとしても100mSvになるには浴槽100杯分」⇒内部被ばくは外部被ばくの約600倍すべき>「普段食べている食品の中にも放射性カリウムが含まれていて体の中に蓄積されているということで7種類の食品中に含まれるカリウムの放射能が記載」⇒私のブログ2月5日に説明済み>
内部被ばくも外部被ばくの影響も区別がなく、しかも、放射性カリウムの項にも蓄積すると書いてあったが、体内に存在する放射性カリウムの量は摂取量に関係なく常に一定であることさへ理解できてなかった。そういえば、横浜市のパンフレットもこんな感じであったように記憶している。

一番問題なのは、100 mSvは全く問題ないとの説明に、感受性の高い妊婦や子供を無視してることだった。
現実はスチュアート博士の疫学結果が、最もよく当てはまるであろう。1年間100mSvに1年住めば生まれた子供が9歳になるまでに40人/万人がんになることを意味する。その生まれたばかりの子供が100mSvずつの場所に引き続き9年間住めば、10年間におけるがんになる確率は1万人当たり400人ともなろう。
内部被ばくの影響はあまり考慮してないので、それを加味すればもっと増えることになろう。

なお、ゲノム科学のめざましい新知見があるにも拘らず、遺伝子障害に関する記述もまったくなかった。

水産物からの放射性セシウム検出が今年急増

  • 2012/03/12(月) 19:05:59

韓国からの聯合ニュース によれば日本から輸入された水産物から放射線物質が検出される例が今年に入り急増している。
「韓国の農林水産検疫検査本部は8日、1月5日に日本産冷凍スケトウダラ8.7トンから放射性物質セシウムが1キログラム当たり1.37ベクレル検出されたと明らかにした。その後今月2日までの約2か月間で日本産水産物からセシウムが検出された事例は32件に上った。
 昨年4月〜12月のセシウム検出件数21件を大きく上回る。
 重量基準では、今年2か月間でセシウムが検出された水産物は881.3トンで、昨年4月〜12月の148.8トンの約6倍となった。
 種類別では、冷凍サバが750.8トンで検出され最多となった。冷凍スケトウダラが124.4トン、ブリが4.8トン、イシダイが1.3トンだった。」

以上のように今年になってセシウム検出が増えていることは、福島第一原発から現在も1時間当たり6000万〜7000万ベクレルの放射性物資が流出していて、海の汚染が進行していることと、生物濃縮の進展が考えられる。

測定されたのは放射性セシウムであるが、最も問題になるのは測定困難なストロンチウムである。このものは骨に入ると排出が極めて難しく(生物的半減期50年)、白血病などの原因になるのでセシウムより問題になる。
故にストロンチウム被ばくを避けたいヒトはストロンチウムの測定結果が公表されるまで、シラスや煮干などの骨ごと食べる魚の摂食を控えるべきだ。

呆れた放射性瓦礫焼却問題

  • 2012/03/10(土) 10:23:29

過去瓦礫焼却問題については何回も書いてきたが気付かなかった問題もあるので追加する。
●一つは矢ケ崎元教授の焼却に伴う再拡散問題の文を勝手に引用<「 」の文章>させてもらいました。
「原子炉から飛び出す放射性の微粒子は、原子炉から出る時に原子炉内にある様々な原子がくっつき合っているのが実態だと思います。
原子炉が何らかの仕方で爆発するということは、内部が高温になり、圧力が高くなるからです。爆発により、原子が高温の状態から一挙に温度が低下していきますが、その際にぶ突き当たった原子同士が合体するようになり、微粒子ができます。決してヨウ素ならヨウ素だけが選択的に合体しているのではありません。内部に存在して高温になった原子は沢山の種類があって、どの元素同士がぶつかるか分からない状態で、ぶつかったはしから合体が始まるのがプロセスだと思います。例えば、ある場所でセシウムが確認されたということは、ストロンチウムもプルトニウムも微量とは言え、そこに同時に存在している可能性があるのだと思います。
焼却するということは、逆に微粒子の中の元素を再解放する可能性があります。焼却温度に寄りますが、高温になれば元の微粒子の中にかたまってはおれず、外に出てきて今度は煙の中の他の原子と合体するのだと思います。がれき焼却により放射能物質が拡散されて、内部被曝をしてしまうような状態(気体や、微粒子や灰)で外に出るのが大問題です。」

私の知っている範囲では、焼却炉の温度は施設によってマチマチですが、最新鋭の大型施設ほど高く、千数百度以上で、またフィルター捕捉時の温度は個々のケースで大幅に変わるのでわかりません。しかし、放射性物質除去を目的に建設されたものは全国どこにもない筈である。

参考のため、主要放射性物質の気化温度を列記します。セシウムとストロンチウムは671および1383℃(777℃は融点でした済みません、12日訂正)なので再飛散する筈です。プルトニウム(福島事故後アメリカ西海岸で過去20年来で最大濃度が計測)とコバルトの場合3228および2927℃なので焼却による再飛散はなく、主に焼却灰に残る筈です。

●放射性瓦礫を全国にばら撒く作戦は、かってどの国も考えつかなかった、今回初めて日本人により考えだされた思想である。これについて、ECCRのBusby議長は全国民を被ばくさせることにより、発がん性出現率に有意差をなくさせる方針と主張している。細野環境大臣が福島のがん発生率を高めることはしないと話したが、現在福島に存在する全ての汚染物質を物流を介して全国にばら撒いているのが実状なので、その加速のため瓦礫も含めたのだろうか?日本人の知性が問われている問題である。

●最近焼却キャンペーンがメディアから発信されているが、税金による広告宣伝費の効果なのだろうか?
あるブログを読んだら約2400万トンの瓦礫の2割の400万トンに過ぎず、しかも東北地方のヒトは雇用の問題もあり、自分のところで時間を掛けて処理したいとの記事を読んで、何と壮大な無駄遣い使いをし、世界に不審を与えるようなことをするのか呆れた。

東京、千葉高線量地域の乳幼児の末梢血リンパ球異常17人中8人

  • 2012/03/05(月) 01:28:48

先にチェルノブイリ周辺に住む鳥と類似の福島の鳥について比較検討したら、福島はチェルノブイリ事故より顕著な影響が認められた。
従って、福島周辺での降下(フォールアウト)した放射性物質の量が多いか、核種の違いによる影響のどちらかといえるが、いずれにしてもチェルノブイリを超える被害は想定された。

高線量地域といっても都内なので、福島との比較では中線量地域といえるであろう。東葛飾区などが千葉県では流山など子供の末梢血リンパ球の異常について検査したところ、約半数の子供<柏4歳 柏2歳 三郷2歳 柏2歳 草加4歳(骨髄球がも+) 江戸川1歳 台東7歳 野田2歳(異型リンパは無いがリンパ球数10000以上)異型リンパ異常が認められた。想像を絶する高率であるが、少数例なので偶発的に高かったかもしれない。
なお、首都圏でも低線量地域の子供には影響がなかった。高線量地域でも中学生や大人では異常がなかった。

「福島から避難した子供たちを検診した大学病院小児科の担当先生とも話しましたが、このような現象はみられていないとのこと。 すでに避難して日が経っていると正常化してしまうのか、とも考えている。」と報道されているが、この地域の汚染はプルサーマル炉の3号機の圧力容器内爆発の可能性(未公表)があり、アルファー核種の割合が高いことが原因かもしれない。

「国からも行政からも見捨てられている東京近郊の高汚染地域に住み続ける子供たちから、将来健康被害が高率に出る事を心配しています。」とのことだったが、末梢血リンパ球の検査を大がかりに実施すれば、全体像が明らかになり、転居の必要性もわかる。

参考資料1)放射能健康相談.com 診察室より No.1
  http://www.houshanousoudan.com/extra/no1

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