福島県郡山市産豚肉から放射性セシウム107Bq/kg検出

  • 2012/05/25(金) 09:36:37

同市の養豚農家から出荷された豚肉から放射性セシウムの新基準値(100ベクレル/kg)を超えた報道が各メディア(例えば下段URLにも)から今週あった。それによれば、この豚肉は出荷差し止めとなり、飼育状況や原因を調査中とのことだった。

牛肉の場合には旧基準値の500Bq/kg超えもあったが、牧草から摂取されたことがわかっているので理解できる。豚の場合の飼料は輸入トウモロコシなどを主体とする配合飼料であるのでおやと思った。

井戸水をもし利用していれば測定する必要があろう。飼料については、輸入品であろうとも配合前の主要なすべての飼料を測定し、もし残飯のようなものを与えていたなら毎回組成は変わるので繰り返し測定する必要があろう。

混入ルートがわかれば人間の汚染ルートとの関連性も明らかになるので、原因調査により解明されることが非常に重要である。

なお、新基準値の100Bq/kgは厳しすぎるという考えのヒトも結構いるが、食品からの場合には体の中に入るわけなので内部被ばくとなり、この場合の被ばくの影響はECRR(欧州放射線リスク委員会)によれば外部被ばくの300倍くらい大きくなるとされている。
従って、規準値を超えの食品の摂取は避けるべきである。旧基準値は原子力推進団体であるICRP(国際放射線防護委員会)でさへ、原発事故後の緊急時対応として認めているものであり、平時に認めてない。

http://mainichi.jp/select/news/20120523k0000m040054000c.html

武田邦彦教授が腎臓結石で緊急入院

  • 2012/05/23(水) 00:06:59

武田邦彦教授が腎臓結石で緊急入院された由、早期快復を祈る。
武田教授はかって、原発推進側にいたが、いつの頃かは知らないが、少なくとも福島事故後は、主婦や子供の立場に立ち、被ばくの影響を軽減するためにブログに講演に著書など精力的に活動されてきた。

彼の放射線被ばくに関する考えの根幹はICRP理論に基づいているので内部被ばくの影響は低く見積もられている筈であるのでそこだけ少し考えが違うだけと思う。

従来の法律<年1ミリシーベルトの被ばくが一般人に対する基準で、その法律順守に尽力されてきたヒトが、事故が起こるや一挙に20ミリシーベルトまで引き上げられ、しかも、原子力村の専門家が100ミリシーベルト/年までの被ばく影響はよくわかっていないと急に主張し始めた>、それから被ばくを軽減する考え方、放射性物質の処理法<拡散でなく集中させる、一例をあげれば瓦礫焼却>など多くで武田先生の考えとは共通している。
現時点では各分野の専門家、多くの関係者は沈黙しているので、余計、彼のハッキリいう言動は目立っていると思う。

武田教授の考えの根幹をなすものは、日本のお父さんとして子供を被ばくから守ることであり、会話の「明快さ」や「朗らかさ」は彼の天性のような気がする。
彼の一日も早い快復と活動を祈念する。

3割超「のう胞」でも「良性」、やっとメディア取り上げ

  • 2012/05/19(土) 09:38:53

昨日の東京新聞26,27面に掲載された記事である。福島の子供3万8千人について甲状腺エコー検査を実施した結果,甲状腺組織に「のう胞」が約35%「結節(しこり)」が約1%に認められた。このことはかなり前からわかっていたが、新聞やテレビにおける報道では甲状腺検査の結果はほぼ良性であり、再検査は2年後で良いと報道した。
そのため、多くのヒトはチェルノブイリと違って福島では甲状腺がんは心配ないとに安心し、注目もされなかった。
一般向けに医療記事を書いている○○メディカルでも今回の検査の結果、対照群が得られたと報じた。被ばく群を対照群と称することなどとても考えられないことがまかり通っているのが現状だ。

私も過去何回も書いてきたが先月だけでも4/1に「放射性ヨウ素甲状腺癌対策の第一歩は被ばく線量の把握」と4/29に「放射性ヨウ素甲状腺癌対策の第一歩は被ばく線量の把握」とブログに書いた。

今回、新聞が取り上げ、松崎道幸医師から至極まっとうなコメントも記載されていた。
また「半年ごとに検査を」という大きな見出しもあった。これを契機に被ばくした子供たちの検査が十分行われることを期待したい。

放射性ヨウ素被ばくに問題に関してだけでも非常に多くの問題がある。
当初の報道では日本人は常日頃、昆布などからヨウ素を摂取しているので、ヨウ素剤を飲まなくてもヨウ素欠乏症のチェルノブイリ住民とは異なり大丈夫という報道が多かった。しかし、その説は最近あまり聞かれなくなった。
次に起きてきた説はチェルノブイリで甲状腺がん見つかったのは5年後(実際は3年後より少し増加あるが)だから、3年後まで見つかったがんは原発事故とは関係ないだろうという考えである。

現時点では福島とチェルノブイリどちらが甲状腺がんの発生が多いか誰もわからないが、私は次の点から福島の可能性が大きいと思う。もちろんこの予測が外れることを期待しているが、最大の被害を予測し、防止に努めれば最小に抑えるできる。しかし、何も対策を取らなければ大惨事に至る。
1年2ケ月経過した現在、残された時間はあまりなく、後1−2年がリミットであろう。

ここでは放射性ヨウ素だけに焦点を絞って述べる。
被ばく量が多い可能性大;放射性ヨウ素と放射性セシウムの飛散ルートが全くことなっている(NHK、ETV 特集)ことのようである。 このことに関連するが福島では水素爆発が多かったので、チェルノブイリより低空であること、またベントの場合は煙突からの排出であり、同様に低空で拡散した可能性が高い。従って局所的な高濃度被ばくの可能性があるのではと想像する。

非常に高率で濾胞が観察されたのは、被ばく量と関連する可能性が最も高いであろう。
もちろん濾胞と発がんの関連性はわからないので、その関連性が低いことを願っているが。

被ばくとの関連性ではチェルノブイリの場合、妊婦と子供は翌日には避難したので半減期が8日としても、被ばく量が全然少なかったと想定される。

上述の背景が考えられるだけに、福島の子供のまだ1割しか,検査が済んでいないので早急に全員の検査を実施すべきだ。異常の認められた子供の再検査、非汚染区域の子供は対照群なのでその検査などすることは多い。補正予算を組んででも半年以内に完了すべきだ。
検査で得られたエビデンスを素直に解釈し、次々と対策を打っていくことしか残された道はないであろう。

東京湾の海底土の放射性セシウムが7カ月で数倍増加

  • 2012/05/14(月) 00:05:42

今日のヨミウリ・オンラインによれば、

「 東京湾の海底土に含まれる放射性セシウムが、昨年8月から約7か月間で1・5〜13倍に増えたことが、近畿大の調査で分かった。同大の山崎秀夫教授(環境解析学)は今年4月2日、荒川の河口付近など東京湾内の3か所で海底土を採取し、分析した。深さ1メートルまでの土に含まれるセシウムの量は1平方メートルあたり7305〜2万7213ベクレルで、昨年8月20日の調査結果(同578〜1万8242ベクレル)を3か所とも上回った。 海底面から深さ6センチまでのセシウム濃度(1キロ・グラムあたり)は321〜397ベクレルで、やはり8月20日の調査結果(75〜320ベクレル)を上回った。河川の泥にたまったセシウムが少しずつ東京湾に流れ込んでいるためとみられる。」

関東一帯に降った放射性セシウムを集積し、東京湾に注ぐ利根川の量より、太平洋による海水による希釈より大きかったために上昇したと考えられる。
従って、この傾向がプラトーに達するまで、この考えは適用できるので、今後も継続的な測定が必要である。なお、今回は大学の自主的な測定であったので少数箇所で詳細な全容はわからない。早急に国や東京都はもっと測定点を大幅に増やし、継続的に測定す必要がある。

それと同時に、東京湾で捕獲されている魚のすべての放射能測定を実施し、さらに将来も一定間隔で継続して測定を行うことも必要である。
大規模な検査が行われ、数値で安心が保証されない限り、東京湾で捕獲された魚を食べることは避けるべきである。

瓦礫焼却放射能汚染拡大で農産物輸入禁止の恐れ

  • 2012/05/06(日) 20:38:56

現在日本からの農産物の輸入を全面的に禁止している国は24カ国になるが、貿易取引額の小さい国が多い。
貿易取引額の大きい、アメリカ、中国、EUなどは全面禁止を福島とその周辺県に限定している。汚染が低い地域の農産物に対しても政府の産地証明あるいは放射能検査証明書の提出を義務付けている国がほとんどである。
ところが、瓦礫焼却などにより、汚染は全国的に拡大してきている。福島原発からの放出もあるので関東地方ではその影響もかなりあろう。しかし,既に農産物の輸入停止になっているので関係ない。 問題は非汚染地域のため輸出できた地域の農産物輸入禁止が起こりえるということである。既にICRP2006による非常時対応の緩やかな基準時期は過ぎており、新基準の適用は当然であろう。
 
その時になって慌てふためいても、農地の除染など簡単にできない。その時は、もう元にもどれないことである。即ち、ルビコン川を渡ってしまうことである。原発事故から1年も経過したのに、放射能汚染とはどういうものか、思考停止状態に追い込まれ、絆の思想が何よりも優先している。太平洋戦争末期、連日空襲を受けていた子供の頃、青年団の若者が竹やり訓練をしていた光景を今でも覚えているが、現在も当時もあまり変わらないような気がする。
環境省の役人が考えたことか否かは知らないが、全土汚染政策は後もどりのできない破滅的な影響を政治家は知っているだろうか?知っていたら犯罪であり、知らない場合は勉強不足でありまた罪なことであろう。いずれにしても最大の被害者は農民である。

瓦礫焼却後の焼却灰の放射性濃度が問題でなく、放射性セシウムの再飛散が問題だと何度も書いてきた。瓦礫焼却後バグフィルターで捕捉されると考えるヒトが未だにいることは不思議である。
一般焼却炉はダイオキシンを分解できる800℃以上のものが普通になった。化学物資はそれくらいの温度で分解し、無害化するものが多い。一方、放射性物質は原子核反応であり1万度でも影響を受けない。セシウムの気化温度は678℃でで比較的低いが、融点は28.4℃と非常に低いのでちょっとあたたければ液体となりこのことが極めて気化し易いことに繋がっている。気化すればアボガドロ定数(6x10^23)という天文学的数となるので、どんなフィルターも通り抜ける。水(それぞれ、100℃と0℃)を思い出して考えていただければ理解し易いように思える。

この説明について物理学の元教授の書かれた良い文章があったので重複する部分もあるが、そのまま「 」に引用させていただきます。

「800℃では放射性セシウムは完全に気体状態になる。とくに問題なのは蒸気圧の高さである。蒸気圧とは、例えば、水は100℃で沸騰し、それ以下では液体であるが、100℃以下でも空気中に気体状態の水分が含まれている。通常空気中に含まれる水分を“湿度”と呼び日常生活に溶け込んでいる。これと同様に、バグフィルターの通過ガス温度約200℃でも放射性セシウムは100パスカル(1000分の1気圧)ほどの蒸気圧があり、これら気体状態の放射性セシウムはバグフィルターに捕獲されることはない。さらに、融点が28℃近辺と低いことは放射性セシウムの原子としての結合力が低いことを意味し、200℃ほどのバグフィルター通過温度では、仮に放射性セシウムが単体であるとした場合は液体であり、固体微粒子となる他の物質に比べて極めて通過しやすい。他の原子などと結合して、微粒子になるとしても原子の結合力が他の大方の金属等に比べて弱いために、大きい微粒子は形成しにくい傾向にある。一般のごみ処理用に設計されているバグフィルターでは、かなり大量に空気中に漏れていくことが予想される。」

追記:朝起きて読み直したらマリリンモンローの歌う「the river of no returnより、ルビコン川を渡るの方が適切と修正しました。

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