国会事故調の報告書は「原発の安全」に何の役にも立たない 

  • 2012/08/20(月) 01:00:09

タイトルの言葉を私は原子工学の知識がないので使えない。原子力工学科出身で高速増殖炉の設計にも携わったことがある大前研一経営コンサルタントの言葉だから引用させていただいた。

国会事故調報告書のような膨大な文書を読む気はなかったが、読まなくても時間がたてば要点が整理されてメディア報道から分かる来ると期待して待っていた。

私は個人的に1-4号機がいずれも水素爆発ということは内外の核専門家の話や誰にでも理解可能なエビデンスから明らかにされるだろうと期待していたがメディアからの論調も全く変化なかったので、事故調も断定してないことが考えられた。そこで念のためチェックし、そのことについては1週間ほど前に本ブログに書いた。

それから国民的にもっと関心が高いのは事故の原因が津波か地震のどちらかという判定があれば分かりやすかったであろう。

東日本大震災は9.0という未曽有大地震といわれるが、これは遠方海域での地震強度であり、そういう意味で津波に対しては未曽有という言葉を使えるが、しかし、福島原発地域では6強の揺れであり、未曽有のという言葉を使えない。また、6強の揺れで壊れるならば全国の原発でも被害はいつでも起こり得ることを意味するので、全ての原発の根本的な見直しが必要となり、全国の原発の再点検が要求されるだろう。
先ごろ再稼働した大飯原発運転にも影響を及ぼすし、このままでいけば、浜岡も津波対策が終了すれば合格になってしまいそうだ。
この国民にとって最大の関心事を、人災というあいまいな言葉で評価したために、今後の再稼働において、最大の争点となる的がボカされてしまったように思える。

国会答弁を聴くとき思うのは、官僚用語というべきか、精神的な表現や、抽象的な表現が主体である。もっと、踏み込んで具体的な表現や具体的数値の目標とかすべきと思う。但し、そうすると攻撃の材料を提供することになるので、実現できなかった場合には、その理由をきちっと述べ、合理性があれば聴く側も理解しなければならないと思う。

ついでなので、脱線するが、日本の国会答弁は事前に質問することを決めていて、その答案を官僚が作文する。大臣は一字一句間違いないよう答える。もし、少しでも間違えれば非難ごうごうで辞職にいたることもある。海外では間違っても、今のはジョークだよといって笑って済ませてしまうこともあるのに。日本でもテーマだけで細かな質問内容を提示しないシステムにすれば、必然的に大臣もしっかりした自分の考えを持つようになると思う。基本的考えがしっかりしていれば聞く方も枝葉末節にこだわらなくなるように思うが。
衆議院と参議院と同じことを繰り返すことを改善し、国会の質疑も半分くらいにして、企業の管理職者のように政策決定に深く関与するように変えなければ、大臣は次官会議のピエロと思われても仕方がないと思う。

被ばくによる遺伝子損傷は世代を引き継がれる

  • 2012/08/18(土) 22:51:41

琉球大チームによる5741匹もの多数のチョウを用いた遺伝子損傷研究は国内ではごく一部の新聞で小さく報道されただけで、しかも内部被ばく実験に関しては報道されなかった。一方、海外では高く評価された。例えばフランスで有名なルモンド紙の1面に見出し記事、6頁に全面にわたり紹介された。また北大チームでは福島県のワタ虫の1割に奇形(発生率で10倍)を観察した。

チェルノブイリの汚染地域では野生ネズミの細胞変異が観察された。その結果は1-10世代までよりそれ以降の世代(12-22世代)の方が細胞変異を大きく受けた。
https://docs.google.com/viewera=v&pid=gmail&attid=0.1.1&thid=13913742f376cec9&mt=application/pdf&url=https://mail.google.com/mail/u/0/?ui%3D2%26ik%3D5e3c10bd33%26view%3Datt%26th%3D13913742f376cec9%26attid%3D0.1.1%26disp%3Dsafe%26zw&sig=AHIEtbSIQq6pmn6jNxphFDQ760sVPL9UMQ

以上昆虫およびネズミの遺伝への影響では世代を経るごとに悪化していることがわかる
ヒトでは世代の交代は遅く、明らかになるのは何百年後であろう。
しかし、人類はチェルノブイリで被ばく経験をしたので、そのエビデンスを直視すべきである。幸い事故から5、10、25年後の被ばく影響を示す映像があるので添付する。

後は、何も書かないので、各自の前頭前野(frontal cortex, frontal area、サルとヒトの脳で最も異なる部位で、最近は前頭連合野ともいう)にまかせたい。

●事故5年後のチェルノブイリ:小児病棟の5年後
http://newsdiggin.com/201203/-5.html
●事故10年後:チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染1/4、2/4、3/4、4/4
http://www.youtube.com/watch?v=uPFcn23q7uc
http://www.youtube.com/watch?v=0_NRz4vnESc
http://www.youtube.com/watch?v=SjINkMMCiT0
http://www.youtube.com/watch?v=VQezSZ6nh6c
●事故25年後:キエフ病院の子供たち2011-原発事故のもたらしたもの
http://www.youtube.com/watch?v=kFP-xx68q6Q

自然界の放射性物質K-40と人工放射性物質Cs-137は比較できない

  • 2012/08/17(金) 22:41:56


前回、自然界の放射性物質と人工放射性物質の違いのないものとして、炭素14は自然界であろうと人工であろうと高速中性子が原子核内に入ることにより生成されるので、自然界も人工生成でも変わらない旨書いた。
更に不活性気体であるラドンは自然界にあり、崩壊時にα線を出す。キセノンは原発事故で放出される別の核種で、しかも崩壊時にβ線を出すという違いがある。しかし、両者は不活性気体という同じ性質を持っていて他の元素と化合物を作る性質がないために、被ばくで惹起される疾患は肺がんであるので、違いのない部類に分類される。

放射性カリウムと放射性セシウムの被ばく影響は同じだということをメディアから毎日のように聞かされているので其の真偽について調べた。

放射性カリウムは地球創生期にできたので、地球上に誕生した生物は誕生時から今日まで何十億年もカリウム(一定の比率で常にK40は含まれる)を必須な元素として利用して進化を続けて今日に至った。植物であろうと動物であろうとカリウムを利用しない生物は地球上には存在しない。

一方、放射性セシウムは67年前の原爆で初めて生物が遭遇した放射性物質であり、生物は対処法すら持ち合わせていない。

以上の歴史的事実から、自然界にある放射性物質での被ばくという十字架は全生物が背負い、その上に、足し算で今回の放射性物質による被ばく影響が加算されることをまずインプットすべきだ。
もう一つインプットしておくべきことは、今回の放射性物質の測定では、放射性セシウムと放射性ヨウ素の測定値だけでほかの放射性物質がほとんど測定されてないことである。昨年3月20日前後にはアメリカ西海岸で、過去20年来で最大量の各種放射性物質(キュリウム、プルトニウム、アメリシウム、ストロンチウム、テルルほか)が検出された。ということは放射性セシウムに加えて同時に未知なるα線やβ線を放出する物質に同時に被ばくする可能性が高いことである。

ただし、例えばカリウム40とセシウム137について具体的事例で書こうとすると比較研究がほとんどなく困った。医薬や農薬の場合には想定される毒性データは開発者が実施し、資料は揃っているものだが、原発の場合には、事故が10万年に1回という想定だったためか、実験研究がほとんどないことだった。今回は分量の関係で、物理化学的に面について説明する。

●K40の化学・物理的性質
カリウム40は地球誕生時に大量に生成された後、半減期が12.5億年のペースで減少し続けた結果、当初の1/12に減り、現在のような非放射性のK39に対する比率が0.0117 %の割合になった。空気中のアルゴンが宇宙線によりカリウム40に変わるが、その生成量はごく微量のため崩壊速度の方が早い。

カリウム40の89%はβ線(原子核から電子を放出)を出しカルシウム40となる。残りの11%は電子捕獲(電子を核に取り込む)によりアルゴン(不活性気体)になる。なお、電子捕獲による生物への影響に関する資料は見つからなかった。娘核種のアルゴンは不活性気体なので、肺から速やかに排出され、空気で希釈される。従って、このアルゴンが更に崩壊を続けγ線を出しても全体の11%であり、更に体外に出た後なので生体への影響はほとんど与えないと考えられる。
従ってカリウム40による被ばく影響はβ線によるものとみなせる。β線の飛程距離は短く水中でも数mmだ、高密度物質内では更に飛距離は短縮する。
従って、被ばく影響は、カリウムイオンが生体のどこに局在するかによって大きく変わる。

●Cs137とCs134の化学・物理的性質
今回の福島原発では137と134は同じ比率(1:1)で放出されたが、チェルノブイリ原発では137と134の比が1: 0.5であった。
この違いは事故が起こるまでの運転期間の違いが大きい。 137はウランの核分裂で生まれるが原子炉ではできない。一方、134は核分裂から生まれないが原子炉で次のように生成される。ウランが核分裂するとキセノン133 が生まれ、ベータ崩壊して安定なセシウム133となる。 この133が原子炉の燃料の中に置かれていると、核分裂の際に出てくる中性子を捕獲して セシウム134 になる。 だから134 の量は、原子炉の運転期間に依存している。
137と134の一番大きい違いは半減期の長さで30年と2年であるが、 人間の寿命から見てもこの違いは大きい。後半年たてば、事故後2年になるので、その時比率がチェルノブイリ原発事故時の比率の1:0.5となり、その後の減衰状況(137対134の比)は全く同じ推移をたどる。

セシウム137の崩壊は 半減期 30年 の速度でβ線を放出してバリウム137となるが、94.4%はバリウム-137m(137mBa、2.6分)を経由する。バリウム-137mからガンマ線が放出される。β線では測定しても核種が特定できないので、このγ線を測定してセシウムの量を測定したとされる。従って、3分未満の間に、β線およびγ線の2回被ばくすることになる。従って実際の被ばく影響の算出には2倍の係数かけるべきと思った:

被ばくの影響は、エネルギー量に比例するのでそれを規準に考えるべきであるが、これについては参考資料(1,2)でもそのように説明されている。

また、生成と崩壊に関する基礎的な両者の比較からだけでも問題点が浮き彫りになった。カリウム40はβ線だけの放出であり、娘核種はアルゴンなので、肺から空気中に出てしまい影響を及ぼさない。一方、セシウム137は電子線を出した後の娘核種はバリウムである。一価の陽イオンから二価の陽イオン物質に変わるのもあるがこのことは抜きにしても、僅か3分未満で二重にカウントするのはおかしく、2倍すべきである。

従ってK40とCs137の被ばく影響は放射線の種類が1種か2種かでも2倍以上の違いが生じ、それ以上の差はエネルギー量の関係でわかれるようである。

⇒英語の文献はウイキペディアの日本語版だけでなく英語版でもチェック(両方がねつ造されることはないという前提で)した結果、間違いとわかり削除しました。ご迷惑をおかけしました。

A mad brainwashing has been penetrated into Japanese society.

  • 2012/08/14(火) 17:17:10

That is propaganda of potassium-40, which is a radioactive isotope of potassium.
As far as I know, the first propaganda was reported by NHK (Japan's government broadcaster) -TV last fall.
The radioactivity of K-40 values and cesium-137 in drinking water and the food were measured with a germanium detector ($about 200,000) for 1 week of some families in Japan and the results were as follows: measured K-40 values from natural resource were higher than those of Cesium 134 or 137 from the Fukushima nuclear plants.
Mysterious values in the case of drinking water were found, for radioactive values of K-40 in some drinking water were totally independent from potassium concentrations which were labeled in bottle.

Almost all K-40 on earth was produced at birth and then gradually decreased with a half-life of 1.2 billion years. The ratio of K-40 vs potassium is 0.012% and the ratio is always constant. Therefore, the radiation activity of K-40 can be calculated by potassium
concentration.

Recently I astonished that a cheap Geiger counter made in Japan can also detect K-40.
Eighty nine% of K-40 first release beta-ray and then became to Argon. Only 11% of decayed Argon release γray. Moreover, Argon is an inert gas,is not intaken into the body. Why can calculate an easy Geiger counter for total radio activity of K-40?

I could not foresee that the ratio of the intensity of the radiation
of Cs137 and potassium 40 are compared on a daily basis, nowadays many people no longer fear the radioactivity as shown in the title.

Japanese academic circle had no reaction for such situation.
Though I am an old pharmacologist, I am thinking to do my best.
Above mentioned sentence is a simple example.
I suppose there is a big gap between Cs137 and K40 in the biological field.

三号機は水蒸気爆発か核爆発か

  • 2012/08/13(月) 13:56:41

三号機は単なる水素爆発でなく水蒸気爆発か核爆発をしたことは、内外の核専門家の発言より間違いないであろうし、誰にでもわかる証拠(最下段に記す)もある。
また先日の東電ビデオでは吉田所長が水蒸気爆発の可能性を言及したので、専門家からの発信を待っていたが情報が全く出てこないので、不本意ながら素人の私が書かざるを得ないと思った。
書く前に、念のため、まず国会事故調の報告書を流し読みしたが三号機の爆発が何であるかの記載が見つらなかった。事故が起きた場合は事故の全容を正確に把握することが、第一のステップであろう。これがおろそかになっては原因究明もできないであろう。そのためかヒトのやり取りに重点を置く、エビデンス重視から外れる報告書になったような気がする。事故の正確な実態把握が第一であり、それに最大限の努力をすべきだったのに残念に思った。
そのほか特に今回の場合、通常の事故委員会活動にプラスして4号機プール問題の特別部会を設置して現状の問題点と今後の対策も提議すべきだったと思う。というのは首都圏に住む少なからずのヒトが、地震と同時に4号機プールのことに不安を持っていると思う。

被ばく対策についての現状はセシウム対策しか考えておらず、他の核種は考慮外といっても過言ではないであろう。もし三号機の爆発情報が推定されていればそれに伴う核種の飛散分布状況から対策も可能であろう。Ag-109)に中性子が衝突して原子核に取り込み放射性銀(Ag-110m)ができるので昨日書いた放射性コバルトと同じようにできる。
銀の融点は962℃で沸点は2162℃なのでコバルトより低い。銀がどこに由来か興味あったが核燃料からくるとのことであった。銀は中性子を吸収し易いので原子炉で使われているとの記述もあった。
放射性銀はベータ崩壊する時、同時にガンマ線も放出し、その半減期は250日である。

放射性銀が最も高濃度検出された地点は原発から5km離れた双葉町でその濃度は8万3千ベクレル/kg(土重量)であったが、福島県各地、茨城県東海村、水戸市などでも計測されている。飛散ルートは少なくとも3月14日と21日の二つのルートが有力である。

局所的核爆発を想定させる証拠
1. 核燃料棒の被覆管にはジルコニウムが使用されている。このジルコニウムは通常放射線を出さないが、高速中性子が原子核内に入ると放射線を出すジルコニウムに変化する。またこのジルコニウムは高温に強く沸点は4409℃である。3月11日以降、放射性ジルコニウムが高崎市に設置されたCTBT放射性核種探知観測所において観測された。
2.銀は誰でも知っているように放射線を出さない。ところが高速中性子が核内に入ると放射性銀(Ag-110m)に変身する。放射性銀が崩壊すると元の銀にもどるのではなくカドミウムになってしまうのが問題だが、量的に問題ない可能性もあろう(計算が必要)。
3.放射性銀や放射性ジルコニウムが検出されたということはキュリウムやプルトニウムのような危険なα線核種が一緒に飛散している可能性が高いことを意味し、その意味でも、爆発後の飛散状況の開示は重要だった。
書きだしたら、次々浮かんできて長くなってしまったが、証拠とは、要するに高速中性子を放出できることと、5千℃近い高温状態を達成できるのは核分裂しかないということである。

| HOME |