小児甲状腺癌疑い発生、成人の癌とは別の機構による

  • 2012/11/18(日) 11:31:31

今日の東京新聞によれば<「福島県が18歳以下の約36万人を対象に行っている甲状腺検査の1次検査で、がんの疑いがあり「直ちに2次検査が必要」と初めて判定された子どもが1人いることが17日、関係者への取材で分かった。 1次検査による判定は、しこりの大きさなどを基に、軽い方から「A」「B」「C」があり、今回の1人は「C判定」。
 9月の検討委では、緊急性は低いが念のため2次検査が必要という「B判定」だった1人が、甲状腺がんと判明したと報告された。だが、がんの状態から「震災以前に発症していた疑いがある」として、原発事故の放射線との因果関係を否定している。>

上記記事は長いので必要なところだけ切り取り載せた。 原文は河北新報と全く同じなのでメディアあてリリースされた文書とみました。

上記文では36万人と書いてあるが検査されたのはごく一部であり、既に8万人実施され二次検査中であるが詳細は不明である。今年3月までに終えた3万8千人の細胞診までが終了すれば8人(今年3月時点での発生率推定であり、発生率は時間経過に従い激増か?)の発生が見込まれると推定しブログに書いた。

今回は8月以降の実施分と想定されるが癌の疑いが強いと見なした根拠は何であるか興味がある。

文中ではチェルノブイリでは4年後から発生したと未だに書いているが、
これは阪大の高野医師による胎児性細胞から直接発生するという新しい発癌モデル(芽細胞発癌説)でしか小児甲状腺癌を説明できない。
一方、福島県健康委員会による住民説明会では甲状腺がんは若いほど癌の進行が遅いとか、予後も良好とか強調しているが、今まで得られたエビデンスから考えればその逆である。

甲状腺細胞が成熟化した後、従って分化した細胞がゆっくり癌化していく大人の甲状腺がんと、芽細胞が癌化していくのでは癌化のスピードが全然違うのに、なぜ未だに理解できていないのか不思議だ。
来年の甲状腺学会では両者の見解をテーマに是非シンポジウムを開いていただきたい。
またチェルノブイリ4年後説については、恐らく有意差がついた時期と思うが、菅谷松本市長がベラルーシで小児がん治療を施していた頃、ベラルーシの医師から入手した資料によれば、事故翌年より少数例の小児甲状腺がんが起きている。

12月1日ふくしま共同診療所(甲状腺エコー検査実施)開院

  • 2012/11/17(土) 11:39:08

元国立がんセンター病院・放射線診断部医長をされていた松江寛人医師が福島市太田町20−7左周ビル1階でふくしま共同診療所(内科、放射線科)を開院されます。
11月23日には開院見学会や開院レセプションも行われるそうです。
詳しくは最下段URLでご覧下さい。

現在福島県では被ばく時0−18歳の子供を対象に甲状腺エコー検査が実施されていますが、被ばく影響がないという前提があったためか、検査の進行も非常にゆっくりしていて、8月までに福島県の36万人中の8万人が済んだだけである。また被ばくしてない比較対象の検査もこれから始めるという驚くべき段取りである。

このように検査が非常にゆっくりペースで進行していることや、5mm以下の結節や20mm以下の「のう胞」の場合の再検査が2年後ということで子供を持つ親は非常な不安を抱えているだろうと思う。また甲状腺エコ−検査の再検査は2年後であることの不安やセカンドオピニオンの見解も聞けるという意味で助けになるかと思います。
私は松江医師とは面識もありませんが、信頼しているサイトで記事を知りましたので紹介する次第です。

小児甲状腺検査についてはブログにもたびたび書いてきましたが、福島の甲状腺被ばく量はチェルノブイリよりはるかに大きい可能性が考えられること;さらには阪大内科の高野医師が提唱された甲状腺癌は胎児性細胞から直接発生するという新しい発癌モデル:芽細胞発癌説(Fetal Cell Carcinogenesis)が福島の子供に最も良く適合するような予感がすることで、もしこの通りなら半年毎の検査が必要となろう。
いずれにしても後2年以内に真偽がはっきりする筈であるが、其の時、後悔しないためには、保護者は現時点での最善の努力をすべきと思う。

https://mail-attachment.googleusercontent.com/attachment/u/0/?ui=2&ik=5e3c10bd33&view=att&th=13b034e932687de4&attid=0.1&disp=inline&safe=1&zw&saduie=AG9B_P-a9YEKEw2ee3HyI2ys3iJo&sadet=1353115660165&sads=9PoZkMJsux0PpyoUVAbyhvfHJt8&sadssc=1

放射能汚染瓦礫を移動し焼却するのは被ばく拡大策だ

  • 2012/11/13(火) 11:45:12

欧米の専門家から今の地方自治体の行っている瓦礫焼却政策は馬鹿か気違いかと呆れられているが、多くの日本人は福島に協力することなので良いことだと錯覚している。一方、放射性瓦礫を地元の国有林に移動する政策に対しては自治体住民共に強固に反対している。
放射能を含んだ瓦礫をある地域に移動し、その地域に保管するならホットスポットの移動に過ぎないので保管地域以外では被ばくしない。
ところが、焼却すれば空気中に飛散し、その地域一帯を広範囲に放射性物質で汚染し、住民に新たな被ばくを与え、被害を及ぼす。
例えば北九州の瓦礫焼却により線量増加がかなり広範囲に及んでおり、大阪、静岡などで健康被害が続々と報告されだした。勿論、放射能に感受性の高いヒトを中心に見られている症状ですが。

しかし、上述からわかることは、住民の被害意識と被害実態についてはかい離が起きているので、根本から考えてみる。

空気中に飛散した放射性物質の濃度の計算は風の向き、強さ、煙突の高さによって時時刻刻変わるので極めて難しい。
しかし、放射性物質は焼却しても全く変化を受けないので空気中に飛散した量は引き算で簡単に求められる。
即ち、焼却灰に移行した以外は、空気中に飛散したと見なせる。ただし、バグフィルター、焼却装置内および煙突内壁への付着分は誤差となるので引き算に加えなければならない。いずれにしても瓦礫の放射性物質が分散しただけだ。⇒うっかりバグフィルターの記載を忘れたので追加しました。しかし、セシウムの気化温度は671℃なので高温焼却炉では素通りしてしまう。

試験焼却テストは例えば100kgとかの瓦礫を完全に粉々にし、良くかき混ぜ放射能を測定することであり、次に焼却灰の濃度を測定し、焼却装置内(バグフィルター内も入れて)および煙突内に付着した単位面積当たりの放射能を測定することから付着量を計算し、この数値を引き算すれば空気中へ飛散した量は簡単にわかる。

従って、放射性物質を含んだものを移動し、焼却すれば、その地域に広範囲に放射能をバラ撒いたことと同じことである。
一方、放射性物質を移動して厳重に管理できれば、空気中への飛散や地下水への移動もなく、住民への被ばくは避けられる。

なお、今まで書いたのは保管と焼却の害の比較を説明するためであり、放射性物質の管理は各県でなく、福島県のヒトの住めない高汚染地域に集中すべきとの考えが私の持論です。

高い移送費と高い焼却代を払ってまで瓦礫焼却に邁進する目的は環境庁の予算獲得策かと考えた時期もあった。しかし、これから急激に起こってくるかもしれない健康被害の有意差をなくすことにより補償問題を解決し、また全国どこも逃げる地域がないということで国民が浮足立つことがないようにするのが狙いのような気もしてきた。

「もんじゅ」再開は日本破滅への道

  • 2012/11/12(月) 22:46:36

先日の新聞によれば 日本原子力研究開発機構は8日、2013年度中に高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転を再開して性能試験に入れるとの見通しを示した。ただ、敷地内の断層調査なども予定されており、先行きは不透明だ。
この記事からは地震の不安が払しょくされれば先に進めることができると解釈できる。

また本記事に呼応してか金子洋一参議院議員は「資源に乏しいわが国にとって自前の技術である高速炉の研究は欠かすことができない。資源を含めた安全保障のためにもぜひ進めるべき」ツイッターで発信した。
更に石原都知事は辞任表明前の9月に「もんじゅ」見学の際「もんじゅ」の長期運転中止について記者団に問われた、「誰がつくった手続きか知らないが、そういったものを簡略化、スピードアップするのが政治家の責任」と批判した。今後の原発新設については「半分本気で東京に造ったらいいよ」と語った。

以上の報道から日本原子力機構、メディア、政治家の全てが「もんじゅ」の本体である高速増殖炉に関する知識が限りなくゼロであることに吃驚した。<もっとも、真実を知っているヒトは必ずいるので、自分の世代では引き延ばし作戦をするだけで決して進捗を期待してないと思う。>

高速増殖炉の世界各国の状況や問題点については昨年9月のブログに4回ほど連載したので興味ある方はお読みください。
高速増殖炉は高速中性子を利用するのでその制御には液体ナトリウムが使われる、一方、軽水炉では低速中性子を利用するので、その制御には水で良い。
原発の開発の歴史をひもとけば高速増殖炉から始まったが、事故のオンパレードであきらめて軽水炉に移行し、商業化にも成功した。

高速増殖炉が何故、事故続きであったかという一番大きな原因は液体ナトリウムの制御が困難を極めたためである。

ナトリウムは単体では空気中の酸素や水分とも反応して激しく燃える。従って、空気と水を常に遮蔽しなければならない。また液体状態を保つために常時500℃付近の温度を維持しなければならない。
この温度では熱膨張に適合するためステンレス棒は軽水炉の10倍もぐにゃぐにゃ曲げておかなければならず、地震にも極めて弱い構造になる。

世界各国では地震のないところに作っていたので、諦めた理由はナトリウム事故が頻発し、成功した実験炉でも構造体の劣化が激しく、まもなく事故を起こすことである。更にナトリウム漏れなどが起これば人間が近づけないことであった。

さらにナトリウム事故を克服したとしても、核分裂の速度が軽水炉の250倍も速いため、瞬時に手がつけられない状態になる。 たとえば軽水炉が4時間10分で限界点に達するならば高速増殖炉では1分しかないことを意味する。こういった基本的問題があるから先進国の全てが20年弱前に諦めた。

諦めないのは日本だけであるが、一旦動き出したプロジェクトは中止すると責任を取れるヒトがいないので続いているだけである。
過去20年くらい足踏み状態を保っているだけで、前進していない。完成時期を40年後に設定したのも、これからも自分の世代では足踏み状態を続ける覚悟ができているからと思う。これによる損出は何百兆円<⇒数字を間違えたのではというコメントを期待していたがありませんので追記(11/21日):本プロジェクトは1970年からスタートしたので2052年完成目標まで実に82年間であり金利まで加算すればざっと100兆円になり、事故が起こればそれ以上の金がかかると言う意味です。>という無駄遣いだ。

復興予算を過激派対策費に流用、これほど残酷はない

  • 2012/11/09(金) 22:07:02

復興予算が各省庁にバラまかれ、便乗して使い放題になっていることを知って腹立たしかった。しかし、放射能の問題から脇道にそれてはとの思いで今まで書かなかった。
ところが公安調査庁の過激派対策費に使われていることを知って、これほど残酷なことがあるだろうかと書かずにはいられなくなった。

過激派対策費という名称であるが、現在は過激派などほとんどいなく、原発事故後、放射能汚染で子供たちが被害を受けて苦しんでいる母親たちによる反対運動の抑圧に使われているかと思うといたたまれない気持ちになる。

経産省前とか首相官邸前の原発反対デモは毎週金曜日に行われるようになったが、中心には福島から駆け付けた母親たちや、勿論、参加者の人数では首都圏が多いが、何万人になってもデモに参加するようになった。
しかし、決して過激になることはなく、整然と、呼びかけ人や警察官の指示に従ってデモをしていたのに、そのデモを過激派対策と称して使うなど、実にケシカランことだ。

なお、デモが尻つぼみになった一因として、極端な歩行制限により駅からデモ会場への制限もあったと思われる。
原発の被害に苦しむヒトに合法的な反対行動も阻止させる。極めて反社会的行動であり。復興予算の過激派対策費の流用に抗議する。

なお、復興予算に伴う特別税は消費税増税とは別にこれから我々が税金として払うものであり、復興予算は被災地の生活支援以外に使わないように国民が監視すべきである。

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