双葉町避難者の高死亡率は亜急性放射線被ばくか

  • 2013/02/12(火) 20:42:09

亜急性放射線被ばくという言葉は初めて聞く方がほとんどだと思うので、どうしてこの言葉が適切との考えにいたったかは後で説明します。

まずは、その考えるに至ったエビデンスより書きます。福島原発事故後、
双葉町からの避難者の一部1200人が、埼玉スーパーアリーナに避難されました。この中から167名の方が亡くなられました(参考資料1)。1年10ヶ月でこの人数は異常な高率であり、通常起こりえないにもかかわらず、既存メディアからの報道はない。
日本の人口は1億25百万人であるが年間の死亡者は1%の125万人でしかない。一方、双葉町の死亡率を計算すると14%となり、何らかの原因がなければ起こりえない数値であろう。因みにあるヒトの試算によれば世界で最も死亡率の高いスワジランド(南アフリカに隣接した国で、エイズ感染者が4人に1人)の4.5倍も高い。
わが国はいうに及ばず世界の国々において、災害時や、戦火を避ける避難生活などでの事例は数えられないほど多くの経験をしてきた。多くの場合ストレスは存在し、悪化の要因であることは否定しないが全ての原因であることは考え難い(参考資料2)。何故ならストレスだけでこのような高率な死者が出た例は過去にないからである。

それで何か因果関係がないか調べると、院長の独り言(参考資料3)に次のような記事があった。
「3月12日の一度目の水素爆発の際、福島原発から2厠イ譴秦侏嫩まで破片や小石が飛んできたという。
そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量について、副院長の説明によれば十数人が10万cpmを超え、ガイガーカウンターが振り切れていたと説明した。
なおcpmはcount per minutes の略であり、100cpmは凡そ1μSv/hであることから10万cpmは1mSv/hに相当する。
また別にフォトジャーナリストの広河隆一さん達のグループも3月13日「原発から3km離れた厚生病院のところでガイガーカウンターの針(最大1mSv)がすぐに振り切れたということである。ところが、政府の発表からはそのような深刻な状況の説明はなかった」

以上のエビデンスから次のように考えた。
「日時が違い、距離が違っても、いずれも針がすぐ振り切れたことから毎時2mSvくらいの線量があったと可能性も十分あり得るであろう。もし1日このような線量であるならば1日で48mSvの被ばくになり、4日間で約200mSvの被ばくになる。
しかし、この200mSvは直接被ばくであり、そのほかに吸入被ばくや、食べ物や飲料水などを介する内部被ばくも加算される。 従って、双葉町住民の中で数百mSvから千mSv近くまで被ばくした方がおられる可能性も高い。」

高線量の放射線に一過性に被ばくした場合に起こる症状については次のように記載されている。、
「1Sv以上被曝すると、一部の人に悪心、嘔吐、全身倦怠などの二日酔いに似た放射線宿酔という症状が現れる。
1.5Sv以上の被曝では、最も感受性の高い造血細胞が影響を受け、白血球と血小板の供給が途絶える。これにより出血が増加すると共に免疫力が低下し、重症の場合は30-60日程度で死亡する。
皮膚は上皮基底細胞の感受性が高く、3Sv以上で脱毛や一時的紅斑、7-8Svで水泡形成、10Sv以上で潰瘍がみられる。
15Sv以上の非常に高い線量の被曝では、中枢神経に影響が現れ、意識障害、ショック症状を伴うようになる。中枢神経への影響の発現は早く、ほとんどの被曝者が5日以内に死亡する。」

また低線量を長期間被ばくした場合の変化についても細かな症状まで記載すれば一杯あるであろうが、一言で表せば100mSvで1000人に5人が癌のような致死的な影響を受けると言える。100mSvを基準に被ばく線量の総合計からあん分比例すればその線量における被害の程度は計算できる。

今回の双葉町町民は原爆のような瞬間的な高濃度のひばくでもなく、低線量の被ばくを長期間にわたり被ばくし続けることとも違い、両者の中間の被ばくと考えられる。即ち、原子炉の爆発の度にかなりの時間にわたり中程度の被ばくを重ねたと結果が主な原因であろう。

このような被ばくは形態にたいしては亜急性放射線ひばく(acute radiation exposure)の表現が適切であると提言する次第です。

参考資料
1.富山泰庸のブログ、
  http://tomiyama.laff.jp/blog/2013/01/post-2136-1.html
2.エビデンスに基づく考察:日付2012.3.23、震災後の疾病の特徴は心不全・  ACSと脳卒中
3.院長の独り言:日付2012.2.07

原発事故安全条約未加入のため海外からの賠償が巨額化か?

  • 2013/02/10(日) 00:17:10

友達作戦参加による被害で日本に請求するのは筋違いかと思い調べたら、アメリカ軍人が軍務に服して生じた被害は軍の補償規定による補償されるが、自国に対し被害補償の裁判を起こすことができないとのことである。

一方、チェルノブイリ原発事故後、原発事故によって惹起される損害は膨大であり、巨額の補償費用の派生が想定されることになった。そこでヨーロッパの15カ国および東欧・中南米の33カ国は原発事故による賠償費用が膨大にならないように条約を締約した(ATOMICAの説明資料を参考資料1として提示)。
締約していれば、裁判は事故を起こした国ですることになるし、賠償額にも上限が盛り込まれている。

一方、日本は安全条約未加入のため、原発事故に関する裁判を被害者の所属する国で起こせるし、賠償額上限も無制限である。事故を起こしてから、遡って保険に入ることは不可能である。被害者への被害の程度を最小限度に抑えることしかわが国に残された道はない。

今回アメリカ軍人8人による1.1億ドルの賠償と非営利医療組織の設立基金に1億ドル(合計約200億円)をカリフォルニア州地裁に訴えた請求は、ほんの序の口に過ぎないであろう。というのは、原発事故による顕著な被害は5年後くらいから現れ、何十年後まで続くのでそう考えるのが理にかなっていると思う。

海外の法廷においては放射性物質が無主物であるというような判決など考えられなく、因果関係を否定できるかエビデンスとなる資料を開示できるかによって、裁判の勝敗が決まるであろう。それと訴訟から最終判決の出る時期も短いので、本訴訟の裁判結果の及ぼす影響は極めて大きいと思う。

更に原発事故から数カ月後、日本を除く環太平洋の20ヵ国が予備会議を開いたそうで、被害がはっきりしてきた4,5年後に巨額賠償を想定している模様だ。
訴訟問題を抜きにしても、太平洋は広いので薄めてしまえばという思想で各国が行動したら地球自体の環境破壊につながることであり、許されるべき行為ではない。
福島原発周囲に早急に隔壁を作るべきだ。三陸の漁業の再興を考えているならば、その前提条件として必須なものだ。

参考資料
1.原子力損害賠償に関する条約の概要 (13-04-01-04) - ATOMICA -
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=13-04-01-04

祝、福島健康調査に市民、研究者、医師による検討チーム発足

  • 2013/02/02(土) 10:32:03

昨日の毎日新聞によれば、「県民健康管理調査」について、内容や透明性に問題があるとして、タイトルのような独自の検討チームを発足させるための初会合を3日に開くとの記事があった。

「福島県民調査室」による調査に関する県の指名した専門家による検討委員会が約1年半にわたり秘密裏に準備会(秘密会)を開き、議事録から内部被ばくに関する記述を削除して公開するなど不透明な運営が次々と発覚している。これらの報道が公開されると今度は貝のように口を閉ざして、昨年4月以降の甲状腺検査結果がホームページから削除され、一次検査で425名の陽性者が出たのに二次検査の修了者は38人しか報告されていない。

福島の子供の甲状腺がんの検査状況は単に日本の問題ではなく、世界の甲状腺専門家から注視されているのに、誰も知ることができない。この異様な状態にオーストラリアらの小児科医カルディコット博士も来日し、日本の政界、メディア関係者と会おうとしたのに、その会見場に来たのは海外のテレビ局しかななく、目的を達成できなかった。
アメリカの甲状腺学会の会長であり、コロラド大学病院の内部分泌部門長であるBryan Haugen博士にカルディコット博士の来日報告と福島の現状を報告したら、同博士の回答{ }は次のようであった。

{カルディコット医師の評価について同意するとして、「子どもにこれほど多くの甲状腺結節と嚢胞が見られるのは、それが事故の直後だというだけに驚くほどだ」「この事実が広く知らされてないということ」にも驚くとした。彼はさらに「超音波技術は今日非常に正確になり、20mm以下の嚢胞は生体検査の必要はないが、固形の甲状腺結節は5mm以上であれば行う必要がある」と述べた。
ホーゲン博士は「チェルノブイリのあと、放射線医師は被曝線量を測定し、何人の子どもが結節を持ち、何人が癌になったかを調査し、放射線の子どもへのリスクを計算した。チェルノブイリでは多数の甲状腺結節が発見された、しかし、フクシマの結果はさらに多くの嚢胞のあることを示している。大きな違いではないか」と注意を促した。}

私たちは21世紀の情報社会に住んでいるのに、国境なき記者団はパプアニューギニアより日本の情報公開が遅れていると判断した。
福島県民の被ばく調査にしても協力者は5人に1人しかいないことも如何に信頼されてないかがわかるであろう。
かかる状況下にあって、下記{ }ニュースは明るいきざしであるう。

{「放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会」と名付け、メンバーは国会の事故調査委員会委員を務めた医学博士の崎山比早子(ひさこ)さんや阪南中央病院(大阪府松原市)の村田三郎副院長ら10人。宗教学者として原発事故を巡る問題に積極的に発言している東京大の島薗進教授も加わる。中略
市民・専門家委員会の会議は公開で行う。問い合わせは環境NGO「FoEジャパン」(03・6907・7217)。【日野行介】}

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